埼玉新聞

 

学校に通う機会を増やして 使わなくなったランドセルを回収…アフガンの子どもたちに 獨協大学生ら草加で8、9日 教育支援に役立てる試み

  • ランドセルをアフガニスタンへ贈ろうとプロジェクトを進める(左から)獨協大学の杉浦啓太さん、大塚七海さん、高橋瑠菜さん、佐々木瑛美さん、高安健一教授

    ランドセルをアフガニスタンへ贈ろうとプロジェクトを進める(左から)獨協大学の杉浦啓太さん、大塚七海さん、高橋瑠菜さん、佐々木瑛美さん、高安健一教授

  • ランドセルをアフガニスタンへ贈ろうとプロジェクトを進める(左から)獨協大学の杉浦啓太さん、大塚七海さん、高橋瑠菜さん、佐々木瑛美さん、高安健一教授

 獨協大学(草加市学園町)の学生がアフガニスタンの子どもたちの教育を支援しようと8、9日の2日間、市立松原児童青少年交流センターミラトン(同市松原4丁目)で、使わなくなったランドセルを回収する。市と連携しクラウドファンディング(CF)で寄付を募るなど、途上国の子ども支援活動に取り組んでいる。

 ランドセルを回収するのは同大経済学部高安健一ゼミ3年の大塚七海さん(20)、佐々木瑛美さん(21)、杉浦啓太さん(21)、高橋瑠菜さん(20)の4人。国際協力NGOジョイセフ(東京都)と連携して回収したランドセルをアフガニスタンの子どもたちに送り、教育支援に役立てる試みだ。

 大塚さんは「アフガニスタンの子どもたちの教育に関心を持った」、佐々木さんは中学生の時にランドセルを寄贈した経験があり「ランドセルを役立てる輪を広げたい」との思いで事業を企画した。

 1年がかりで事前の学習や調査、市やジョイセフとの調整に奔走した。高橋さんは「プロジェクトの仕組みづくりが大変だった」と振り返る。

 4人は事業を企画する中でさまざまなことを学んだ。アフガニスタンでは内戦が長期化した影響で、特に女性の多くが十分な教育を受けられず、読み書きができない。ランドセルや学用品を贈ることで、子どもたちに学校に通う機会を増やしてもらいたいとの思いが募った。

 大学がある草加は皮革産業が盛んで、かつてランドセルの産地だった。生産者と交流を深めランドセルの魅力を知った。一方、ランドセルで学校に通うのは日本固有の文化。市内に転入してきた外国籍の子どもやその家族が、ランドセルに違和感を持ち異なる文化として受け止めている実態を知った。

 こうして学んだ成果を紹介しようと、2日午後1時から同大学で国際開発シンポジウムを開催。事業を拡大するため市と連携し、5日から始まる市のプロジェクト応援型ふるさと納税」で寄付を募る。

 杉浦さんは「草加市民の協力を得ながら、アフガニスタンの教育を支援したい。子どもたちが少しでも学校に通うきっかけを作ることができれば」と回収への協力を呼び掛けている。

 詳細は、同ゼミホームページ参照。

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