埼玉新聞

 

「将来は今の親方のような親方に」 大相撲元小結の遠藤が引退へ 埼玉県内からも惜しむ声「無口で口下手だけど、素直でいい子」

  • 激励会で花束を受け取った遠藤(左)と大栄翔=2014年10月3日、熊谷市佐谷田

    激励会で花束を受け取った遠藤(左)と大栄翔=2014年10月3日、熊谷市佐谷田

  • 激励会で花束を受け取った遠藤(左)と大栄翔=2014年10月3日、熊谷市佐谷田

 草加市にある追手風部屋に所属する元小結の遠藤(35)が引退を決意したことが分かった。日本大4年でアマチュア横綱となり、角界デビュー後は端正な顔立ちと正攻法の取り口で注目を集めた人気力士。県内でもゆかりの人らが引退を惜しんだ。

 遠藤は両膝に慢性的な痛みを抱え、手術を受けた影響で名古屋場所と秋場所で2場所連続全休。来月9日に初日を迎える九州場所では関取の座を失い、東幕下3枚目に転落していた。

 交流のあった行田市の社会福祉法人ときわ会の吉田紀子理事長(92)は「けがをしたので、やめるしかないと思っていた」と惜しんだ。

 吉田理事長は追手風親方(元大翔山)や遠藤と同じ石川県穴水町出身。遠藤の両親とも交流があったため、遠藤ら部屋の力士を応援し、交流を深めてきたという。

 遠藤は今後、年寄「北陣」を襲名し、追手風部屋で後進の指導に当たる見込みという。

 吉田理事長は遠藤の第二の相撲人生について「遠藤は無口で口下手だけど、本当は素直でいい子だった。将来は今の親方のような親方になってほしい」と期待を込めていた。

ツイート シェア シェア