客8万人超が見守る中、上空へロケット発射 埼玉・秩父で「龍勢祭」 24の流派が1年かけて構想を練り、さまざまな仕掛けを施した龍勢計30本を奉納
2025/10/14/13:32
秩父市下吉田の椋神社の例大祭「龍勢祭」が12日、同神社周辺で行われた。各流派が代々受け継ぐ秘伝の技法を用いて製造した、手作りの農民ロケット「龍勢」を芦田山上空に豪快に発射。青く澄んだ秋空に白いロケット雲が描かれると、8万6900人(主催者発表)の来場者から歓声が上がった。
400年以上の歴史を誇る龍勢祭は、2018年に「秩父吉田の龍勢」として国の重要無形民俗文化財に指定された。今年は、24の流派が1年間かけて構想を練り、さまざまな仕掛けを施した龍勢計30本を奉納した。
境内の口上やぐらから、ロケット発射を告げる「ご奉納―」の威勢の良い声が響き渡ると、龍勢は芦田山付近に設置された高さ約25メートルのやぐらから、轟音(ごうおん)とともに約300メートル上空へ一気に駆け上がった。矢柄に仕掛けられた落下傘がふわりと空に舞うと、会場は歓喜に包まれた。










