埼玉新聞

 

郷ひろみさんの言葉を作品に ヒット曲の歌詞や著書から抽出、さいたまの書家・金田石城さんが揮毫 都内で「一郷一会展」 郷さん「筆の力で言葉が説得力を増した」 入場無料、15日まで

  • 自身の人生哲学を画と書で表現した作品の前に立つ郷ひろみさん(左)と制作した金田石城さん

    自身の人生哲学を画と書で表現した作品の前に立つ郷ひろみさん(左)と制作した金田石城さん=東京都中央区の有楽町朝日ギャラリー

  • 自身の人生哲学を画と書で表現した作品の前に立つ郷ひろみさん(左)と制作した金田石城さん

 さいたま市在住で書家の金田石城さんが、歌手の郷ひろみさんのヒット曲の歌詞や人生哲学を揮毫(きごう)した展覧会「一郷一会(いちごういちえ)展」が10日から、東京都中央区の有楽町朝日ギャラリーで開かれている。15日まで。

 2人の出会いは昨年、金田さんが開催した各界で活躍する著名人の言葉を書で表現した個展で、郷さんの作品を手がけたのがきっかけ。会場には、郷さんの代表曲「2億4千万の瞳」など数々のヒット曲の歌詞のフレーズを展示しているほか、郷さんの著書「黄金の60代」(幻冬舎)からも言葉を抽出し、郷さんが半世紀にわたる芸能生活で得た人生哲学「死ぬまで発展途上」などの言葉33作品が並ぶ。

 びょうぶ6枚分(縦180センチ、横540センチ)に及ぶ画と書の合作「龍神」では、神様に対する郷さんの深い思いを「天照大御神」が龍に乗っている姿に重ねて創作したという。金田さんの奥深い墨の濃淡や巧みな筆遣いによって、言葉の数々が一層の迫力を増し存在感を高めている。

 鑑賞に訪れた郷さんは「筆の力によって自分の言葉が説得力を増し、感動した」と感想を寄せた。金田さんも「郷さんの音楽の背景にある人生哲学に感銘した。今年で70歳を迎える郷さんとの出会いは、私にとって素晴らしい歴史をつくったと誇りに思っている」と縁に感謝していた。

 展示会は午前10時から午後6時。入場無料。

 11月5~16日には、郷さんの故郷である福岡県(大丸天神店)でも展覧会を開く。

 問い合わせは、同展実行委員会(電話03・3284・0131)へ。

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