埼玉新聞

 

貨物自動車運送業のイノベーター、自己破産申請へ 負債は4億円 コロナ禍で業容が急速に拡大するも…収益性に乏しく、支払い遅延が多発 資金繰りが限界に

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    桜区の貨物自動車運送業、イノベーターが自己破産申請へ

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 貨物自動車運送業のイノベーター(さいたま市桜区)が9月24日までに事業を停止し、事後処理を福崎剛志弁護士(日比谷タックス&ロー弁護士法人、東京都千代田区)ほかに一任。自己破産申請の準備に入ったことが分かった。帝国データバンク大宮支店によると、負債総額は約4億円。

 同社は2016年に設立。日用雑貨を主体に食料品や機械部品などを搬送し、トラックほか軽貨物運送も行っていた。20年に東京都豊島区からさいたま市内に本店を移転。大手物流業者との結び付きを強みに、コロナ禍の22年6月期には年売上高約7億1800万円を計上するなど業容は急速に拡大したが、収益性に乏しかった。取引先への支払い遅延が多発し、対外信用が悪化。借入金の返済条件変更などでしのいできたが、資金繰りが限界となった。

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