埼玉新聞

 

選んで、さいたま市の香り 候補は3種類 投票イベントを開催中 テーマは「都市と自然の調和」「上質な生活都市」 投票結果は来年1月に発表予定

  • 3種の香りのテスターを体験する安生さん一家。右奥にシールを貼って投票できる=2日、さいたま市浦和区の浦和区役所

    3種の香りのテスターを体験する安生さん一家。右奥にシールを貼って投票できる=2日、さいたま市浦和区の浦和区役所

  • 3種の香りのテスターを体験する安生さん一家。右奥にシールを貼って投票できる=2日、さいたま市浦和区の浦和区役所

 さいたま市では市独自の香りの開発に力を入れている。市のイメージ向上や地域の魅力発信が目的で、オリジナルでつくった3種の中から、さいたま市に最もふさわしい香りを決める市民投票イベントを開催中だ。投票結果は来年1月に発表される予定。選ばれた香りは市のイベントなどで活用するという。

 市観光国際課によると、「都市と自然の調和」「上質な生活都市」をテーマに、香料や香りを拡散する芳香器を製造販売し、さいたま市北区宮原町に「香り技術研究所」を構えるプロモツール(本社・東京都文京区)の若手一流調香師らと試作を重ね、約6カ月かけて開発した。

 3種(A~C案)いずれもスダチやヒノキなど天然香料100%の原材料を組み合わせて仕上げ、A案はさいたま市の自然の中で深呼吸をしているような開放感、B案は見沼田んぼのすがすがしいイメージと都会らしい洗練さ、C案は都会的でスタイリッシュな雰囲気をそれぞれ表現している。大阪・関西万博のさいたま市の会場で来場者を出迎えた香りから派生させたのが、この3種だという。

 愛媛県松山市から転勤で浦和区に引っ越してきた会社員安生周悦さん(32)は妻遥さん(31)、生後8カ月の長女依鈴ちゃんと転入手続きで区役所を訪れ、投票イベントを知ったという。「香りというキーワードに興味が湧く」と遥さん。周悦さんも「住む街のオリジナルの香りがあるのは素敵。発想になかった」と笑顔を見せた。投票用ブースで3種の香りのテスターを体験し、ともにAに投票した。一方の依鈴ちゃんはCがお気に入りの様子だった。

 投票は1日から浦和区役所(6日まで)で始まり、7~10日は北区役所で開催するなど期間ごとに全10区で実施。そのほかに、今後は「大宮盆栽村 浦和PARCO園」や盆栽夜市など各イベントにも投票用ブースを設置する。投票はおおむね年内で終了となる予定という。同課の担当者は「3種を体験して、気に入った香りを見つけ、ぜひ投票してほしい」と呼びかけている。

 問い合わせは、同課(電話048・829・1365)へ。

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