ジブリ映画の曲など披露 所沢にゆかり…バイオリン奏者の大曲翔さん、小学校で演奏 欧米のコンクールで優勝、児童や保護者ら一流の演奏を目の前で鑑賞
所沢市にゆかりがあり、米ニューヨークを拠点とするバイオリン奏者の大曲翔さんが9月25日、同市立北秋津小学校を訪れ、特別教室で演奏を披露した。1、2年生や保護者ら約150人は、一流の演奏を目の前で鑑賞。大曲さんは、「世界に飛び立ちたければ、ドアをたたいてみてください」と児童に呼びかけた。
大曲さんはドイツ生まれで、3歳でバイオリンを始めた。10歳ごろからニューヨークで過ごし、アメリカの名門ジュリアード音楽院を卒業。格調高く情熱的な演奏で、欧米の八つのコンクールで優勝し、2024年には欧米11カ国で100公演を演奏した。10月には日本でのリサイタルツアーを控え、同月30日は所沢市並木の市民文化センターミューズで公演する。
クラシックの楽しさに触れてもらおうと、約20年前から、学校や病院で演奏や自身の経験などを伝えるアウトリーチプログラムに取り組んでいる。9月25日は、エルガーの「愛の挨拶(あいさつ)」やジブリ映画の曲などを披露した。となりのトトロの「さんぽ」では、児童が手拍子をして合唱。徐々にテンポが速くなるモンティの「チャルダッシュ」では、大曲さんの華麗な演奏技術に歓声が上がった。
大曲さんは楽曲の説明を交えながら、バイオリン奏者の仕事や世界での経験について語り、「世界に飛び立ちたければ、ドアをたたいてみてください。待っています」と呼びかけた。感動で涙を流していた2年生の市川蒼真さん(7)は、「(バイオリンの演奏を)テレビでしか見たことがなかったので感動した。すごく高い音も出ていた」。瀧岡諒介さん(8)は、「かっこいい音で、すごかった。指や腕がたくさん動いているのが分かった」と話した。
祖母が所沢市在住で、日本にいる際は長期休みに同市を訪れていたという大曲さん。「機械や飛行機が大好きで、夏休みには毎日のように航空発祥記念館に通った」と懐かしむ。10月30日の公演では、普段は足腰が弱く遠出ができない祖母も聞きに訪れる。「本気のクラシックコンサートであり、プログラムも面白く、身近に感じてもらえるように心がけた。初めてのコンサートに来る方もぜひ楽しんでほしい」と話した。リサイタルツアーは、10月23日に仙台市、同24日に札幌市、同31日に東京都で公演する。
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