暴力団組員を逮捕、不良少年グループのリーダーだった44歳 無職女性をだました疑い グループ内で“現金持ち逃げ”があり組員を特定 すでに女性は1147万円を失う
2025/09/29/13:16
不良少年グループと共謀して特殊詐欺事件を繰り返したとして、埼玉県警は25日、詐欺の疑いで、熊谷市柿沼、指定暴力団稲川会傘下組織組員で職業不詳の男(44)を逮捕した。男はグループのリーダーとみられる。
逮捕容疑は他の共犯者らと共謀し、3月4日ごろから数回にわたり、東京都江戸川区の無職女性=当時(82)=方に次男などと名乗り「息子さんは会社のIDを使って500万円を引き出していた」「350万円用意してもらえればこの件はなかったことにします」などと電話をかけ、現金350万円をだまし取った疑い。調べに対して黙秘しているという。女性は合わせて1147万円の被害に遭っていた。
この事件を巡って、県警はこれまでに少年グループのメンバーら6人を逮捕していた。そのうち、受け子役の男は事件で詐取した現金を持ち逃げし、その後、グループのメンバーらに脅迫されるなどしてATMから現金19万3千円を引き出され、強取された。その後、男は深谷署に「東京都内で特殊詐欺の受け子をした」と自首。取り調べやスマートフォンの精査から男ら、ほかの共犯者が浮上した。
男は、共犯者の指示役に受け子などを集めさせたり、犯行の指示をするなどしていた。グループには数十人の受け子がいたとみられ、首都圏で犯行を繰り返していたとみられる。県警は余罪があるとみて、組織の全容解明を進めるとともに、特殊詐欺の被害金が暴力団の資金源になっていた可能性を調べる。県警は同日、組事務所を捜索した。










