青パパイヤの収穫始まる さいたま・岩槻の畑で 新たな特産に期待 サラダで食べるのがおすすめ
さいたま市岩槻区の田園地帯で南国の果実である青パパイヤの収穫が始まった。JA南彩(本部・春日部市)が新たな特産野菜に育てる方針で、農家も所得向上に期待する。同区内の農家今井稔通さん(69)の畑を訪ねた。
青パパイヤは南米原産で、16世紀にスペインが発見し世界に広めたという。東南アジアでも生産され、日本では沖縄が全国へ苗を供給するほど盛んだ。
「去年は6200個だった。今年は雨が少なかったこともあるので収穫は少し減るかも」と今井さん。
品種は石垣3号。1反(約1000平方メートル)に110本と、5畝(約500平方メートル)に50本。両方で計160本を育てる。
今年の3月中旬に、たい肥と化学肥料で土作り。3月末に地面に害虫防止のビニール「マルチ」を張った。そのころ、航空便で取り寄せた石垣3号160本が届いた。約15センチの苗は1本ずつポット植えだ。すぐに畑に植えた。
7月中旬から後半に白い可憐な花が咲いた。花の奥に実ができる。はじめは花弁と同じ白い色だが、夏の太陽を浴びる日々に青く硬い実に。
7月末から半月に1度のペースで化成肥料の追肥。そして水やりが忙しい。そして800グラム~1キロぐらいの大玉に育つと収穫して出荷だ。下に大玉が実り、上のほうにピンポン玉の子どもが育つ。
8月中旬から出荷を始めた。岩槻区の農産物直売所「あさつゆの里」春日部コープ、イオン浦和美園店などで販売している。
「よく見てください」と今井さんが、大きな実を切り取った。その瞬間、切り口から白い樹液がしみ出した。「これが酵素。濃いため肌が弱い人は調理に手袋が必要」と今井さん。
皮をむいて千切りにして水につけてアクを抜く。千切りのキュウリやニンジン、ツナにマヨネーズを混ぜたさっぱりサラダが今井さんのお薦め。JA南彩や県庁のホームページでも多彩な料理を紹介している。










