全国で増える不登校の子ども…子育てや教育、大人が楽しく話せる場を 各地に拠点、さいたま・緑区にも…長男の不登校と向き合ってきた代表、一緒に活動し助け合えるコミュニティーに
2025/09/07/10:45
東浦和ハルニレの木代表(緑区) 若林美帆さん
「トーキョーコーヒー」は全国で不登校の子どもが増える中、“大人”が楽しく活動しながら子育てや教育について話せる場をつくることで、社会の変革を目指すプロジェクト。趣旨に賛同した人が各地で拠点を立ち上げており、「東浦和ハルニレの木」の若林美帆代表(41)もその一人だ。
7年前から、長男の不登校と向き合ってきた。2023年夏にトーキョーコーヒーの存在を知り、同11月にハルニレの木を設立。子育て中の母親を中心に約100人がチャットグループに参加し、週に1、2回、希望者が集まって料理や裁縫、畑作業などを楽しんでいる。
「子どもの不登校や行き渋りについて話したい」という理由で参加する人も多いが、積極的に悩みを聞き出すことはなく、手を動かしながら作業をする中で「話したくなったら話してもいい」という形をとっている。「かしこまって話すのかと思っていたが、気が軽くなった」と言ってくれる参加者も多く、若林さんは「活動を一緒にすることで、距離感が一気に縮まり、信頼が生まれる」と語る。
「大人が主体的に自分の人生を楽しむことで、子どもの安心感にもつながる」と若林さん。最近では長男の友人が自宅に遊びに来ることも増えた。「息子なりのペースで楽しんでいる。私も活動を始めたことで、息子のことがいい意味で気になりすぎなくなった」
核家族化が進み、「自分で頑張って何とかしなきゃ」と抱え込んでしまう親も少なくない。「日頃から『楽しさ』でつながり信頼関係を築くことで、何かあった時に助け合える。そんな地域のコミュニティーをつくっていきたい」と意欲を示す。










