誤った非難…つばさの党・女性議員が陳謝 何度も発言「宗教団体が集団ストーカー」…品位をおとしめる 「発言を深く反省。私と違う視点があることに気付いた」と語っていた2期目の54歳
朝霞市議会は9月議会初日の3日、政治団体「つばさの党」所属の外山麻貴市議(54)=2期=に対する懲罰特別委員会(遠藤光博委員長、委員11人)の委員長報告を行い、同委員会の懲罰内容「委員会作成の陳謝文を議場で読み上げ、陳謝する」を出席者全員(19人)の起立総員で可決した。
これに伴い、外山市議は「昨年6月の本議会の議案審議の中で、団体、政党、選挙時の警備活動に対して、名誉と信用を傷つける言葉を述べ、議事運営に対して事実誤認の非難をするなど不穏当発言を重ね、議会の品位をおとしめた。改めて謝罪申し上げる」などとする陳謝文を読み上げ、陳謝した。
同市議は、政治団体「つばさの党」の代表ら幹部が公選法違反容疑で逮捕されたことを受け、昨年の6月議会で議員提出された議員のモラルや秩序などの理念を規定した「政治倫理条例案」などの審議を巡り、「議員提出の条例はほぼ作られていない」「組織的な宗教団体による集団ストーカー被害がある」などと発言。これに対して、「事実誤認の非難や議会の品位をおとしめた」として、保守系市議らは懲罰動議を提出した。
市議会は同月、同委員会を設置。外山市議を参考人招致するなど今年7月までに計7回の委員会を開催した。懲罰内容について、委員長を除く9人が懲罰に賛成。その上で、除名または陳謝のいずれを課すかを採決した結果、8人が陳謝に賛成。陳謝文を作成した。
■「市が人権侵害に当たる条例を数の力で通す」など誹謗(以下、懲罰特別委設置時の記事)
朝霞市議会は2024年6月14日の6月定例会で、「不穏当発言を重ね、議会の品位をおとしめた」などとして、政治団体「つばさの党」所属の外山麻貴議員(52)に対する懲罰特別委員会を設置した。代表ら幹部が公選法違反容疑で逮捕された同党を念頭に議員提出された議員のモラルや秩序など理念を規定した「政治倫理条例」と、議員らが刑事事件などにより逮捕などされた場合、議員報酬の差し止めなどをする「議会の議員の議員報酬等の支給の一時差し止め等に関する条例」の条例制定案などの討論の発言を指摘した。
弁明のため登壇した外山氏は同日、「議会の名誉を傷つけるような発言を深く反省し、指摘されている発言は撤回し、謝罪したい。議会の品位をおとしめて大変申し訳なかった」と陳謝した。
懲罰動議によると、条例制定案などの審議を巡り、外山氏は「これまで議員提出の条例はほぼ作られていない」「組織的な宗教団体による集団ストーカー被害がある」「市が人権侵害に当たる条例を数の力で通す」など議会などへの誹謗(ひぼう)や人権侵害に関わる発言を行った、としている。同市議会は10日、条例制定案2件のほか、昨年12月の市議会議員選挙で「特定の陣営が長時間にわたり駅前を独占したり、他党の批判を続けるなどの行為があった」などとして、市民から提出された「議員の秩序とモラルの議論を求める請願」を採択。これを受け保守系会派らが提出した外山氏に対する問責決議を可決している。
問責決議などの審議の際、謝罪に関する発言はなかったが、発言の撤回と謝罪をしたことについて、外山氏は「動議を詳細に読み込んで、私と違う視点があることに気付き、支援者らも含めて検討して決めた。今後は指摘されるようなことはしない」と話している。










