高校生が困りごと「お手伝いしに行きます」 ボランティアで草むしりやエアコン清掃など きっかけは大雪の時に学校だけでなく周囲の雪かきも行い学校にお礼の電話がかかってきたこと→企画書持って地区の自治会長に直談判
2025/09/05/11:21
「困っていること、何でもお手伝いしに行きます」。西武文理高校(狭山市柏原新田)の生徒が、高齢化が進む近隣住宅の庭の草むしり、エアコン清掃、アルバム整理などを引き受けるボランティア活動を行っている。活動を企画したのは、3年の石川琉生さん(17)と並木大翔さん(18)。「将来は地域だけでなく、社会の問題を解決する大人になりたい」と思いを抱く。
8月28日、4人の高校生が、学校近くの住宅街にある80代の栗本さん宅を訪問した。暑さの中、4人で庭の草刈りや剪定(せんてい)作業に汗を流し、慣れた様子で雑草や枝をごみ袋に集めていく。
「前までは自分でやっていたが、高い所ができなくなってきた」という栗本さん。「最初は期待していなかった。みんな孫やひ孫(の年代)。しっかりやってくれて頼もしい、ありがたい」と作業を優しく見守った。
きっかけは2年前の冬、大雪が降り、校内での雪かきのついでに近隣住宅の周りも作業をすると、後日、住民から学校にお礼の電話がかかってきた。「うれしかった。ボランティアができれば自分にとっても、相手にとってもいいなと思った」と2人は話す。
昨年8月、企画書を持って柏原地区の自治会長に直談判。チラシを制作して利用者を募った。本年度からは同校のプロジェクトの中で参加人数を増やし、今までに17件の活動に取り組んだ。
「若さと体力」が売りだが、「草むしりは足にも腰にもくる。高齢者の方ならもっと大変なはず」と思いやる。石川さんは、「プロジェクトで後輩に引き継いで、卒業後も関わっていければと思っている」と笑顔。並木さんは「感謝の言葉をいただくと、もう一回やりたいなと思う。将来は地域だけでなく、社会のために何か役立つ問題点を見つけて、解決する大人になりたい」と力を込めた。










