埼玉新聞

 

【動画】女性死亡…操縦するグライダーが墜落 女性は20代か 近くで「東京六大学グライダー競技会」を開催 数年前も大学生が墜落死 大会関係者「コンディションは問題なし。何が起きたか分からない」

  • グライダーが墜落した事故現場付近=8月31日午後4時5分ごろ、熊谷市葛和田

    グライダーが墜落した事故現場付近=8月31日午後4時5分ごろ、熊谷市葛和田

  • 熊谷市葛和田の周辺(国土地理院HPより)

    熊谷市葛和田の周辺(国土地理院HPより)

  • グライダーが墜落した事故現場付近=8月31日午後4時5分ごろ、熊谷市葛和田
  • 熊谷市葛和田の周辺(国土地理院HPより)

 31日午前11時55分ごろ、熊谷市葛和田で「グライダーが利根川に墜落した」と目撃者から119番があった。熊谷署によると、機体は利根川河川敷の「妻沼(めぬま)滑空場」近くの陸地に墜落し、操縦していた20代ぐらいの女性の死亡が確認された。署は身元の特定を進める。

■学生競技の聖地 過去も墜落事故

 現場付近の妻沼滑空場では「第28回東京六大学対抗グライダー競技会」が開催されていた。同滑空場は日本学生航空連盟の訓練所として、1963年に開設。滑空時間と飛行回数は日本一を誇り、毎年3月には「全日本学生グライダー競技大会」が開催されるなど、「学生グライダーの聖地」とも呼ばれる。同滑空場を舞台とした漫画「ブルーサーマル―青凪大学体育会航空部―」も2022年にアニメ映画化された。

 グライダーはエンジンが付いておらず、風の力を使って飛ぶ。離陸する時は飛行機やウインチ(巻き上げ機)で上空までえい航してもらい、その後は上昇気流(サーマル)を捕まえて飛行する。同滑空場の付近では過去にも墜落事故が起きており、16年に関東学生グライダー競技会に出場していた大学生が墜落死している。

 同大会関係者の男性は「今日は風が強かったわけではなく、コンディションは問題がなかった。墜落の瞬間は見ていないので、何が起こったかは分からない…」と言葉少なだった。付近にはサッカー場などもあり、試合をしていた男性は「昼ぐらいに来た時には警察や消防の車があって、ヘリも飛んでいて、何が起きたのかと思っていた」と驚いた様子だった。
 

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