埼玉新聞

 

鷹匠がムクドリ追い払い 駅周辺に飛来し、ふんや騒音被害 天敵の猛禽類のタカ放つ 埼玉・加須 街路樹をねぐらにするムクドリ、多い時は2万羽以上も鷹匠の出動で数が減 今後も実施する計画

  • ムクドリを追い払うために出動する鷹匠の三輪優奈さんとハリスホークの「露」=25日午後6時半、加須市中央

    ムクドリを追い払うために出動する鷹匠の三輪優奈さんとハリスホークの「露」=25日午後6時半、加須市中央

  • ムクドリを追い払うために出動する鷹匠の三輪優奈さんとハリスホークの「露」=25日午後6時半、加須市中央

 埼玉県加須市は8月から、加須駅周辺などに飛来するムクドリの大群のふん被害や騒音被害を防ぐため、鷹匠(たかじょう)による追い払い対策を初めて行っている。鷹匠が夜、ムクドリの天敵である猛禽類(もうきんるい)のタカを放つと、ムクドリの大群は一斉に逃げ、効果抜群だった。

 鷹匠は、この道7年の三輪優奈(ゆうな)さん(24)。5歳になる雌のハリスホーク「露」(つゆ)を放って、ムクドリにストレスを与えている。対策3日目の25日は、午後6時半から約1時間実施した。三輪さんが露を連れて街中を移動するだけでも、ムクドリは反応した。

 同市環境政策課によると、対策は、8月に3日連続を2回、9月に4日連続を2回、10月に3日連続を2回行う計画だという。ムクドリは街路樹などをねぐらにしていて、加須駅周辺では多い時で2万羽以上がいたが、鷹匠の出動で数が減っている。

 三輪さんは「加須市の特徴は、ムクドリの数がかなり多いこと。3日目、4日目で効果が表れてくるが、もう、すでに、かなり減っている。いい感じです」と話した。見守る市民の間からも、「だいぶ数が減ったのが分かる」との声が上がった。

 市民によると、ムクドリは明け方や夜、特に大騒ぎするという。「近くの病院で入院中の患者さんも眠れなかったが、だいぶ改善されたようです」と話す。これまでは、ふんの被害、臭い、騒音が深刻だった。鷹匠の出動に、期待感たっぷりだった。

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