埼玉新聞

 

親の視点からの声も 埼玉県立高校の共学化 保護者ら対象の意見交換会 「別学の選択肢で、救われる子もいる」「少子化を考えて再編は必要かと思う」

  • 県内在住者らが出席した県立高校共学化に関する意見交換会=23日午後、さいたま市浦和区

    県内在住者らが出席した県立高校共学化に関する意見交換会=23日午後、さいたま市浦和区

  • 県内在住者らが出席した県立高校共学化に関する意見交換会=23日午後、さいたま市浦和区

 県教育委員会は23日、さいたま市浦和区で、保護者と県内在住者を対象とした、県立高校共学化に関する意見交換会を開催した。各部それぞれ17人が参加し、教育活動と男女共同参画の視点などについて意見を述べた。

 保護者の部では、参加者から「子どもは異性との問題を抱えて別学校へ進学した。別学校のニーズがあることは分かっている」とした上で「別学の選択肢で、救われる子もいる」と、親の視点から共学化に反対する意見が上がった。

 一方で、「少子化を考えて再編は必要かと思う」や「通学圏内で代替性がない別学校があるのであれば、共学化はやむを得ない」との意見も出た。依田英樹高校改革統括監は「学びの内容や個人の能力に応じた選択肢を優先的に考えている」と述べた。

 県内在住者の部では、「別学であるから男女それぞれの能力を伸ばしている」「共学化しても、異性が校風になじむとは思えない」などの意見が上がり、県の苦情処理委員に関する質問もあった。朝霞市の男性(44)は「自分の意見を伝える機会があって良かった。県が各校で特色を出す中で、性別によって受けられないことは問題だ」と話した。

 依田統括監は「皆さんの声を受け止めながら、再編整備も含めて共学化の問題に向き合っていきたい」と話した。

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