埼玉新聞

 

大宮の街並みたどる 大宮駅開業と大宮公園開園から140年 埼玉県立歴史と民俗の博物館で企画展 見どころの一つに1934年に描かれた大宮の鳥瞰図

  • 工場で製造された鉄道部品について解説する学芸員の木村遼之さん=19日、さいたま市大宮区の県立歴史と民俗の博物館

    工場で製造された鉄道部品について解説する学芸員の木村遼之さん=19日、さいたま市大宮区の県立歴史と民俗の博物館

  • 工場で製造された鉄道部品について解説する学芸員の木村遼之さん=19日、さいたま市大宮区の県立歴史と民俗の博物館

 大宮駅開業と大宮公園開園から140年を迎えるのに合わせ、企画展「名所 大宮―鉄道のまち・公園のまち―」が、さいたま市大宮区の県立歴史と民俗の博物館で開かれている。展示されている写真や地図などの資料からは、大宮のまちの歴史を振り返ることができる。期間は31日まで。

 大宮駅は1885年3月に開業。その後、周辺に鉄道工場などが設置され、鉄道のまちになっていく。企画展では、かつての製造部品とともに駅の写真や図面が飾られ、時代とともに変化していく大宮駅周辺の光景を知ることができる。

 また、大宮公園は同駅の開業から半年後に開園した。明治時代は園内に料亭や旅館が建てられ、正岡子規や夏目漱石ら文人も多く訪れたという。大正から昭和初期にかけて拡張整備が進められ、遊園地や野球場、周遊池などが造成されていく過程を紹介している。

 1934年に描かれた大宮の鳥瞰図を拡大したタペストリーも見どころの一つ。種鶏場や競馬場、製糸場など、今はない街並みが記されている。

 同館学芸員の木村遼之さん(34)は「地域の歴史をさまざまな角度から伝えている。地域の魅力を知ることで、今後のまちの盛り上がりにつながったら」と期待する。

 月曜休館。午前9時~午後5時。観覧料は一般400円、高校生・学生200円、中学生以下は無料。子ども向けのワークシートも用意している。

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