埼玉新聞

 

依願退職…高校生男女に“わいせつな体勢”するよう指示した教諭 男女2人一組、教室の前に立たせ性行為連想を求めた25歳「分かりやすく」 さらに2クラス全生徒に下半身を触るよう指示 教諭をたしなめる生徒も

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  • 【地図】東部教育事務所ー事件用

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 埼玉県教育委員会は21日、生物の授業で性行為を連想させる体勢を取るよう指示するなどして生徒に精神的苦痛を与えたとして、東部地区の県立高校の男性教諭(25)を停職3カ月の懲戒処分にした。男性教諭は21日付で依願退職した。

 県立学校人事課によると、男性教諭は4月17日、3年生の生物の授業で2クラスの全生徒に、下半身や下腹部を触るように指示。同日、1クラスの男女2人一組の生徒4人に対し、性行為を連想させる体勢を取るよう教室の前に立たせた。生徒らは指示に応じることはなく、男性教諭をたしなめる生徒もいたという。

 授業を受けた生徒が同日、別の教諭に相談し、校長に報告して事案が発覚した。男性教諭は県教委の聞き取りに、指示を認めて「授業を分かりやすく教えたかった。信頼を失墜させてしまい、大変申し訳ない」と話しているという。

 県教委は男性教諭の指導について、学習指導要領には受精の過程を学ぶとされているが、指導の範囲を超えていると判断。被害の遭ったクラスに実施したアンケートには、複数の生徒から不安、恐怖感という言葉が上がったことから、事案を重く見ているとしている。同課の担当者は「校内での研修や教員同士で授業を見合うなど、周知していく」と再発防止に努めるとした。

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