埼玉新聞

 

万引した犯人役に店員が声をかけると…刃物を取り出して抵抗 ほかの店員と声をかけ合い110番 さいたま市のセブンイレブンで強盗と特殊詐欺の防止訓練

  • 刃物を持った犯人役(左)と対応する従業員=12日午後、さいたま市岩槻区釣上新田のセブンイレブンさいたま釣上店

    刃物を持った犯人役(左)と対応する従業員=12日午後、さいたま市岩槻区釣上新田のセブンイレブンさいたま釣上店

  • 刃物を持った犯人役(左)と対応する従業員=12日午後、さいたま市岩槻区釣上新田のセブンイレブンさいたま釣上店

 コンビニエンスストアの従業員に防犯意識を高めてもらおうと、岩槻署は12日、さいたま市岩槻区釣上新田のセブンイレブンさいたま釣上店で、強盗と特殊詐欺の防止訓練を実施した。店舗関係者や同署員ら約20人が参加し、いざという時の対応を実践した。

 強盗訓練は、万引した犯人役に店員が声をかけたところ、刃物を取り出して抵抗したという想定。ほかの店員と声をかけ合いながら110番し、駆け付けた警官と連携して、刺股などを使い、犯人役を逮捕した。

 コンビニでは、特殊詐欺の被害者が電話しながらATMを操作したり、高額な電子マネーを購入させられるケースが相次いでいる。訓練では同様の想定で被害者に声かけを行い、被害を未然に防ぐ方法を確認した。

 強盗訓練で犯人の対応をした同店の瀬戸口新乃介店長(25)は「実際に刃物を持った人を前にうまく行動できなかったので、訓練をしてよかった。まず自分の身を守ることを優先して、経験を生かしていきたい」と話した。

 同署管内では今年1~7月末までの間で強盗事件は発生しておらず、特殊詐欺被害は前年同期から6件増の34件発生している。

 同署は「実際に訓練しないと分からないこともある。訓練で学んだことを、ほかの店舗にも共有してほしい」と呼びかけていた。

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