JR蕨駅東口、喫茶クラウンの「プリンアラモード」（税込み720円）は提供された瞬間、喜びで胸がときめく一品。脚付きガラス容器にプリン、アイスクリームが乗り、リンゴ、バナナ、シロップミカン、黄桃、パイナップルにホイップ、そして宝石のように輝くゼリーが彩りを添える。

　喫茶クラウンは1960（昭和35）年に開店、今から50年前に現在の店構えとなった。天井にはきらびやかなシャンデリア。ゆったりと食事を楽しんでもらえるよう、席数を減らし、各テーブル間を広くとっている。備え付けの新聞を読みながらくつろぐ客も多く、店内はまるで昭和時代にタイムスリップしたかのよう。

　店主の本多和代さんによると、50年来の地元の常連もいれば、レトロな雰囲気に憧れ、遠く県外から新幹線、在来線を乗り継ぎ訪れる客もいるという。店名のクラウンは「当時の東京のお店みたいなおしゃれな感じや、王冠みたいな高級感を味わってほしいと思って付けたのでしょうね」。

　プリンアラモードやフルーツパフェ、チョコレートパフェなどは男性ファンも多く、一口ようかんに鉄の急須で提供される日本茶セットも人気。本多さんは「ゆったりとした雰囲気の中でくつろぎの時間を過ごし、お店を楽しんでいただければ」と笑顔で話す。

【メモ】「喫茶クラウン」川口市芝新町3の19（電話048・266・1207）。営業時間は午前8時～午後9時。日曜、祝日定休。喫煙可、20歳未満入店不可。