埼玉新聞

 

17年ぶり神輿が復活 ふじみ野の上福岡七夕祭り 担ぎ手が減少、見送りに 戦後の闇市に絡み事件も発生 地元有志ら復活へ準備 8月2日に開催予定 当日の担ぎ手も募集「ぜひ参加して」

  • 担ぎ手の参加を呼びかける市民団体「ふじみ野神輿会」のメンバーら

    担ぎ手の参加を呼びかける市民団体「ふじみ野神輿会」のメンバーら=新座市内

  • 長宮氷川神社に奉納されている神輿3基(ふじみ野神輿会提供)

    長宮氷川神社に奉納されている神輿3基(ふじみ野神輿会提供)

  • 担ぎ手の参加を呼びかける市民団体「ふじみ野神輿会」のメンバーら
  • 長宮氷川神社に奉納されている神輿3基(ふじみ野神輿会提供)

 ふじみ野市内で毎年8月に開催される上福岡七夕祭りで、長宮氷川神社(ふじみ野市長宮2丁目)の神輿(みこし)が今年、17年ぶりに復活する。担ぎ手不足により2008(平成20)年から神輿は見送られていた。旧上福岡市と旧大井町の合併で誕生した「ふじみ野市」が今年、市制施行20周年を迎えたことを受け、「市内の文化を継承し、市を盛り上げよう」と地元有志らが市民団体「ふじみ野神輿会」(玉田勝彦会長)を結成。当日へ向けて準備を進めている。

 同会によると、祭りは大正時代に制作した神輿を使用していたが、戦後の闇市で警察の取り締まりに絡み、神輿が駐在所に突っ込む事件が発生。これを契機に祭りの神輿が中止となった。その後、昭和50年代から物置に保管されていた神輿を修復しながら担いでいた。

 1985(昭和60)年ごろ、神輿が老朽化したため、地元商店会の寄付により、神輿2基を新調した。しかしその後は担ぎ手が徐々に減少し、2008年から神輿を担ぐことができなくなっていたという。

 こうした状況の中、市の商工会や青年会議所のOBらが昨年5月に同会を結成し、神輿を復活させようと練習に励んでいる。

 今年の上福岡七夕祭りは8月2日に開催される予定。当日は同神社に奉納されている神輿3基のうち、新しい神輿2基(男と女)を使用。午前11時から上福岡駅北口の福岡中央公園を起点に、駅前商店街など約1キロを練り歩く。

 玉田会長は「市をPRするとともに、子どもたちに神輿のある街を残すためにも多くの担ぎ手が必要。われこそはと思う人はぜひ参加してほしい」と当日の担ぎ手を募集している。

 担ぎ手は高校生以上の男女で、事前申し込みが必要。

 問い合わせは、玉田会長(電話090・3210・8107)へ。

ツイート シェア シェア