埼玉新聞

 

「関東一の祇園」 20日から「熊谷うちわ祭」 山車お目見え、作業も順調 今年の年番町第弐本町区 山車に幕やちょうちんなど飾り付け

  • 名工の松雲斎徳山が作った山車人形「手力男命」の真作が取り付けられた第弐本町区の山車=16日、熊谷市宮町の高城神社

    名工の松雲斎徳山が作った山車人形「手力男命」の真作が取り付けられた第弐本町区の山車=16日、熊谷市宮町の高城神社

  • 名工の松雲斎徳山が作った山車人形「手力男命」の真作が取り付けられた第弐本町区の山車=16日、熊谷市宮町の高城神社

 「関東一の祇園」といわれる「熊谷うちわ祭」(20~22日)が4日後に迫った16日、今年の年番町を務める第弐本町区は、熊谷市宮町の高城神社で山車の準備を行った。第弐本町区の山車は1891(明治24)年に東京・神田から購入したもので、12町区の山車と屋台で最も古い。

 作業は午前中に行われ、9人のとび職たちが本体を山車庫から運び出した後、幕やちょうちんなどを飾り付けていった。山車人形は「手力男命(たぢからおのみこと)」で、通常はレプリカの人形を載せているが、原則8年ごとに巡ってくる年番町の時は、真作を据え付けている。

 記念の年に人形の鑑定を依頼したところ、江戸時代末期の名工松雲斎徳山が1851(嘉永4)年に制作した可能性が高いことが判明。人形はもともと、江戸神田新石町一丁目の山車に使われていた。徳山作として確認されたのは、全国で4例目という。

 準備の妨げとなる雨が心配されたものの天気は持ち、順調に作業が進んだ。副大総代の折原芳郎さん(46)は「たくさんの人が好きになってもらえる、魅力的な祭りにしたい」と意気込んでいた。

ツイート シェア シェア