埼玉新聞

 

百日咳の流行さらに拡大 1週間で過去最多の3578人、埼玉は全国2位の254人 「ワクチン接種前の乳児で死亡例も」小児科学会が注意喚起【感染情報】

  • 百日咳(埼玉県)の第28週までの診断数推移(県感染症情報センター発表資料から)

    百日咳(埼玉県)の第28週までの診断数推移(県感染症情報センター発表資料から)

  • 百日咳(埼玉県)の第28週までの診断数推移(県感染症情報センター発表資料から)

 感染によって、けいれん性の激しいせきがでる「百日咳(せき)」の流行が拡大している。国立健康危機管理研究機構によると、7月6日までの1週間、医療機関からの報告数が、全国で3578人と過去最多をさらに更新。都道府県では東京の277人に次ぎ、埼玉は254人と2番目に多かった。200人以上は全国でこの2都県だけ。

 今年の全国累積報告数は、1月1日から7月6日までに4万3728人と、既に昨年1年間の報告数4096人の10倍を超えた。埼玉の今年の累積報告数は2048人に達した。

 百日咳は世界的に見られる疾患で、どの年齢でもかかるが小児が中心。母親からの免疫が十分でなく、乳児期早期から罹患する可能性があり、乳児(特に新生児や乳児期早期)では重症になり、肺炎、脳症を合併し、まれに死に至ることもあるという。
 
 日本小児科学会は、5種混合ワクチン接種前の生後2か月未満の新生児および乳児において重症百日咳症例が相次いでおり、また、百日咳含有ワクチン接種前の症例で死亡例も確認されているとし、注意を喚起してる。

=埼玉新聞WEB版=

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