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【倒産情報】テーマパークで実績も…アレンジコンクリートが自己破産へ 負債5億円以上 関連3社も事業停止 埼玉

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    アレンジコンクリート自己破産へ

  • アレンジコンクリート(伊奈町)の本店=帝国データバンク提供

    アレンジコンクリートの本店(伊奈町)=帝国データバンク提供

  • 【地図】伊奈町

    伊奈町の位置

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  • アレンジコンクリート(伊奈町)の本店=帝国データバンク提供
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 帝国データバンクによると、左官工事のアレンジコンクリート(伊奈町)は、4日までに事業を停止し、事後処理を西田穣弁護士(東京東部法律事務所、東京都墨田区)に一任、自己破産申請の準備に入った。負債は2024年5月期末時点で約5億1100万円。

 アレンジコンクリートは2004年設立。左官工事を目的に営業を開始し、近年は、型を用いてレンガや木材を表現するスタンプコンクリートおよびモルタル造型といった特殊な工事を手がけていた。景観用製品として多くの得意先に支持され、タイルや石を貼り付ける工法と比べ低コストが実現するなどの優位性を強みに、テーマパークやレジャー施設において着実に実績を重ね、18年5月期には年売上高約6億5800万円を計上していた。その後は、左官工事だけにとどまらず、他の分野まで含めた大型の物件を請け負うこともあり、売上高は拡大基調をたどって、24年5月期には年売上高約9億7200万円に伸長していた。

 しかし、従前より受注単価面での厳しさから収益性は低く、実質不良債権化した多額の貸付金を抱えていた時期もあり、財務面では大きな課題を残していた。こうしたなか、近時請け負った物件の採算性が悪く大幅な赤字工事となり、資金繰りが限界となって事業の継続を断念した。

 関係会社のハチヤマテリアル(上里町)、アレンジプロテック(伊奈町)、レ・セルクル(同)も同様の事態となった。各社の負債は現在調査中。

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