埼玉新聞

 

<高校野球>埼玉大会の見どころ 花咲徳栄―川越東ゾーン 川越東と2連覇目指す花咲徳栄が軸か 昨夏準Vの昌平や立教新座、川越工、不動岡など実力校も虎視眈々 Dシードには狭山ケ丘と上尾

  • 豊富なスタミナで長いイニングをこなす川越東の右腕直井

    豊富なスタミナで長いイニングをこなす川越東の右腕直井

  • 豊富なスタミナで長いイニングをこなす川越東の右腕直井

 第107回全国高校野球選手権埼玉大会は9日、県営大宮球場で連合4チームを含めた139チーム(153校)が参加して開幕する。春季県大会を制し、2年ぶりの夏の栄冠を狙うAシード浦和学院が優勝候補の筆頭格。Aシード叡明、Bシード川越東、市川越が後を追う。前回優勝のCシード花咲徳栄、3年ぶりの甲子園出場を目指すDシード聖望学園も虎視眈々(たんたん)と王座を狙う。ノーシードからは昨秋の県大会を制して選抜大会で4強入りした浦和実や、昨夏の準優勝昌平が頂点を見据え、序盤から熱戦が繰り広げられそうだ。たった一枚の甲子園出場切符を手にするのは、どのチームか。激戦の行方を四つのゾーンに分けて展望した。

■伝統校に新鋭まで/花咲徳栄―川越東ゾーン

 初の甲子園出場を狙うBシード川越東と2連覇を目指す花咲徳栄を軸に展開されそうだ。昨夏の準優勝昌平、同16強の立教新座、川越工、不動岡など実力校もノーシードから頂点を見据える。実績のある狭山ケ丘、上尾がDシードに入った。

 川越東は春季県大会で10年ぶりに4強入り。5試合で53安打と打線が奮起した。中島、多田、星の上位打線は攻撃力が抜群。下位打線の名久井と片山は小技が光り、各自の役割を全うする。投手陣も層が厚く、投打で盤石の態勢が整った。

 花咲徳栄は春の敗戦で投手力の課題を露呈した。今夏は右腕正岡、背番号1の田島が中心となる。春の準々決勝は2度の満塁の好機を生かせず浦和学院に1―11で七回コールド負け。夏に照準を合わせるチームだけに、点差以上の差はない。

 花咲徳栄―昌平の昨夏決勝のカードが4回戦で実現しそうだ。昌平は前チームから主力の4番桜井、2番諏江、身長194センチの大型右腕東川など個の能力はトップレベル。消化不良に終わった春季県大会から力の出せる仕上がりになった。

 好投手・皆川を擁する上尾はチーム一丸で41年ぶりの頂を見据える。集中打が出る打線は勢いづくと止まらない。長打力がある狭山ケ丘は堅実に犠打も絡め、隙がない。2年エース筒井、右腕小島が投げる立教新座の存在も楽しみだ。

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