【倒産情報】抹茶ソフトなど人気…狭山「茶の一茶」が自己破産申請へ イオン、ベルクに直営店も 競合や仕入れ価格高騰響く 負債約3億円
2025/07/05/16:08
帝国データバンク大宮支店によると、日本茶販売の「茶の一茶」(狭山市)は1日までに事業を停止し、事後処理を荒井清壽弁護士(中央総合法律事務所、東京都新宿区)ほか2人に一任。自己破産申請の準備に入ったことが分かった。負債総額は約3億円の見通し。
同社は「小林茶業」の屋号で日本茶の製造販売を目的に創業。1976年2月に「小林産業」に法人改組し、78年5月に「茶の一茶・小林産業」に商号変更した(88年5月から現商号)。イオンやベルクなどを主要取引先に埼玉や千葉などの商業施設内に店舗を開設。直営店6店舗を構える。
日本茶の小売りを主力に定番の「ふくみどり」や「狭山かおり」といったギフト商品のほか、狭山茶チョコレートやようかんなどの商品開発にも精力的で、一部店舗では抹茶ソフトクリームなども販売し人気を得ていた。
地元葬祭業者への卸売りも手がけ、2016年3月期は年売上高約2億8千万円を計上していたが、その後は消費者嗜好(しこう)の変化や同業者との競合激化で23年7月期(決算期変更)の年売上高は約1億7100万円に減少。過年度の散発的な赤字計上から約1億5500万円の債務超過に陥っていた。
金融機関から返済条件の変更などを受けてしのいでいたが、昨今の仕入れ価格の高騰が追い打ちをかけた。










