埼玉新聞

 

埼玉また道路陥没…通行人の男性が110番、下水管が腐食か 地下2・2メートルに埋設 川口市が45カ所を緊急点検へ 汚水から出た硫化水素、厚み10センチのコンクリートを破損させたか

  • 下水管破損に伴う道路陥没が発生し、仮復旧工事が行われた市道=30日午前、川口市南前川

    下水管破損に伴う道路陥没が発生し、仮復旧工事が行われた市道=30日午前、川口市南前川

  • 下水管破損に伴う道路陥没が発生し、仮復旧工事が行われた市道=30日午前、川口市南前川

 川口市は30日、29日午後に同市南前川の市道で発生した道路陥没の原因について、汚水から発生した硫化水素が発端で下水道管内の腐食が進み破損し、道路陥没に至った可能性が高いとみられると発表した。市は同様の条件で下水管が埋設されている市内45カ所で緊急の点検を実施する。

 市上下水道局によると、破損した下水管は、同市南前川2丁目「竪前橋」北側市道の地下約2・2メートルに埋設してあった雨水と下水の合流管。内径1・35メートルのコンクリート製で、厚みは約10センチ、1972年に埋設された。八潮市の陥没事故を受け、国が要請した緊急点検の対象外で、50年の法定耐用年数を過ぎていることから、早ければ来年度にも調査を行う予定だった。

 道路陥没は29日正午ごろ、通行人の男性が発見し110番。警察から市に連絡があり、警察が現場周辺を通行止めとした。上下水道局と工事業者が復旧工事を行い、同日午後10時20分までに仮復旧を終え、交通規制は解除された。人的被害、物損被害などはなかった。今後、管内調査などを経て施工規模などを検討し本復旧工事が行われる。

 同局の山本敏事業部長は「工事請負業者、他部局への協力を含め道路監視を行い、異常があれば即座に調査できる態勢を整える」とした。
 

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