埼玉新聞

 

違ったら申し訳ない…優しい女性会社員、困った様子の女性に気付く 電話しながらメモを見て「おかしい」と直感、銀行員に伝えて詐欺阻止 寸前で女性が救われ称賛、「恥ずかしい」と笑顔の台湾出身29歳

  • 佐久雄一郎蕨署長から感謝状を受けた蔡依庭さん(左)=26日午後、蕨署

    佐久雄一郎蕨署長から感謝状を受けた蔡依庭さん(左)=26日午後、蕨署

  • 佐久雄一郎蕨署長から感謝状を受けた蔡依庭さん(左)=26日午後、蕨署

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして埼玉県警蕨署は6月26日、川口市の会社員蔡依庭さん(29)に感謝状を贈った。

 同署によると蔡さんは4月1日午後2時40分ごろ、武蔵野銀行蕨支店内で高齢女性が携帯電話で通話しながらATMを操作しているのを目撃。紙のメモを見ながらも機器の操作が分からず、困った様子だったことを不審に思い、職員に知らせ被害を防いだ。女性は「あなたの携帯がサイバー攻撃を受けている」などと詐欺の電話を受け、現金を振り込もうとしていたという。

 蔡さんは台湾・台北市出身。「おかしいと気付いたのですが、でも(詐欺と)違っていても申し訳ないと思いました」と当時を振り返る。佐久雄一郎署長から感謝状を手渡された蔡さんは「初めて。恥ずかしい」と笑顔を見せた。
 

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