さいたま市、中学3年生の英語力が全国1位 6回連続 背景に独自の英語教育 市は「学校で先生と子どもたちが豊かな授業を展開している成果」と分析
2025/06/27/08:55
さいたま市教育委員会は24日、2024年度英語教育実施状況調査で、中学3年生のうち、実用英語技能検定(英検)3級相当以上の英語力を身に付けている生徒の割合が6回連続で全国1位になったと発表した。全国平均が52・4%のところ、さいたま市は36・8ポイント上回る89・2%だった。文部科学省が23日に、全国の都道府県・政令指定都市別の結果を公表していた。
市教委教育課程指導課によると、さいたま市は18年度から未実施だった20年を除き、連続で全国1位を獲得。18~24年度の割合の推移でも75・5%(全国平均42・6%)、77・0%(同44・0%)、86・3%(同47・0%)、86・6%(同49・2%)、88・4%(同50・0%)、89・2%(同52・4%)と年々向上している。
背景にあるのは16年度から全ての市立小・中学校で始めた市独自の英語教育「グローバル・スタディ」(GS)だ。小学1年から中学3年までの9年間、オリジナルカリキュラムで実施。市教委と現場の教員(ワーキンググループ)で作成したカリキュラムに、教科書の内容を盛り込む形で授業を進める。質と量、両面の充実を掲げ、学校教育法施行規則で定める標準授業時数(小学校210、中学校420時間)に対し、小学校が約2倍の419時間、中学校が51時間多い471時間に上る。
指導体制や教員研修の充実のほかに、イングリッシュ・キャンプ(小中高)や小学生の英語劇、中学生の英語ディベート大会など、実践機会も創出している。同課の担当者は、英語力向上の主な要因にGSの推進を挙げた上で「学校で先生と子どもたちが豊かな授業を展開している成果」と分析する。










