17日午前11時25分ごろ、東北新幹線を走行していた回送列車が故障し運行できなくなった。この影響で、午後5時ごろまで運転を見合わせた。

　大宮駅新幹線北乗換口の改札前では、東北新幹線に乗車する予定だった人たちが駅員に状況を確認したり、電光掲示板を写真に撮ったりしていた。相次ぐ新幹線車両のトラブルに、一部利用客からは信頼性を問う声も聞かれた。

　東京都狛江市の主婦盛田美香さん（54）は秋田県の実家に帰省するため、午後4時前のこまちに乗車予定だったといい、「いつもは高速バスや車だが、今回は新幹線のお得な切符が取れた。まさか、こんな目に遭うとは…」と苦笑い。東北新幹線は昨年9月や今年3月にも車両の連結部分が外れたことにより運転を見合わせており、「仕事や試験などの予定がある人は大変。大きな事故がない点では安心だが、故障で止まると信頼が揺らぐ。安全に計画的に運行してほしい」と述べた。

　東京都板橋区の会社員、菊池佳明さん（57）は岩手県に住む親族が亡くなり、実家に向かう途中。昼前に新幹線を予約したが、間もなく運転見合わせを知らせるメールが届いた。午後7時再開予定のアナウンスに困惑しつつ「動き出すのを待つしかない。今日中に着ければ大丈夫です」と話した。