近年多発している闇バイトによる犯罪をなくそうと、県警はJ1浦和の選手らを起用したポスターや啓発動画を作成した。10日には浦和の元選手で、現在は同チームのブランドアンバサダーを務める岡野雅行さん（52）がさいたま市浦和区の県警本部を訪れ、ポスターの寄贈を行った。

　ポスターには選手11人が並び「甘い誘惑には負けてはいけません」などのメッセージが添えられた。啓発動画には、岡野さんの代名詞ともいえる情熱的な走りやゴールパフォーマンスを取り入れ、「自分に勝て」「明るい未来は自分で守る」などと、安易に闇バイトに応じて犯罪に加担してしまわないように呼びかけた。

　浦和側はポスター6500枚を製作。県内の各署を通じて各種学校や商業施設などに掲示される。動画は動画投稿サイト「ユーチューブ」の県警公式チャンネルで視聴できる。

　岡野さんは寄贈式で闇バイトについて「加担すれば取り返しのつかない未来が待っている。絶対に踏みとどまる強い意志を持って」と語った。県警生活安全総務課の藤木渉課長は「（岡野さんの）現役時代のイメージ通りに情熱的なメッセージが込められていて、見た人に気付きを与えられるのではないかと思う」とした上で、「甘い話は、一度冷静になって考えてみてほしい」と訴えた。