埼玉新聞

 

防災庁を埼玉に 所沢、飯能、狭山、入間、日高の5市が誘致で要望書 災害に強い地盤に位置し高速道路や航空基地など必要なインフラも整う

  • 大野元裕知事(左から3人目)に要望書を手渡した県西部地域5市の市長ら=9日午後、県庁

    大野元裕知事(左から3人目)に要望書を手渡した県西部地域5市の市長ら=9日午後、県庁

  • 大野元裕知事(左から3人目)に要望書を手渡した県西部地域5市の市長ら=9日午後、県庁

 国が2026年度の設置を目指している防災庁の誘致について、「埼玉県西部地域まちづくり協議会」で連携する5市(所沢、飯能、狭山、入間、日高市)の市長らは9日、内閣府と県庁を訪れ、政府には防災庁をいずれかの市への設置を求める要望書を西野太亮政務官に、県には国への要望活動に対する支援を求める要望書を大野元裕知事に手渡した。要望書は5市が災害に強い地盤にあることや、高速道路や航空基地など迅速な初動対応に必要な公共インフラが整っている点などを挙げた。

 要望書では、5市が(1)強固で安定した地盤にある(2)圏央道を利用した主要高速道路へのアクセスが良く迅速な初動対応が可能(3)航空自衛隊入間基地と近接し、物資輸送や人員派遣でも地の利を生かせる(4)多様な防災関係機関との連携(5)災害時の医療体制―を優位性として挙げている。できれば防災庁の本庁を設置してほしいともしている。

 防災庁の設置場所を巡っては、全国各地の自治体が相次いで誘致を表明している。石破茂首相は6日、地方拠点の検討加速を指示した。

 県への要望で入間市の杉島理一郎市長は「ぜひともお力添えを頂きたい。設置準備室を担当する西野政務官にも環境の良さをご認識いただいた」と述べた。

 大野知事は「石破総理も防災庁への強い意欲をお話しされていた。県としても支援してまいりたい」と応じ、発起人である狭山市の小谷野剛市長は「地域の特性を踏まえれば、防災庁の場所としてこれ以上ふさわしい場所はない」と手応えを口にした。

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