生徒とコラボで「御城印」 埼玉・嵐山史跡の博物館が大妻嵐山中高の書道・美術部と 題字と背景で協力 12種類作成、4期に分けて販売 「御城印をきっかけに町の魅力を知ってほしい」
2025/06/05/13:22
嵐山町菅谷の県立嵐山史跡の博物館は、地元の大妻嵐山中学・高校の書道部と美術部とコラボした御城印を1日から販売している。同館は、鎌倉時代に武蔵武士の畠山重忠が居住していた場所と伝えられており、地域の歴史を感じさせる美しい御城印が出来上がった。
同館では敷地内に戦国時代の菅谷館跡の遺構があり、“御朱印のお城版”の御城印を作成して、来館者に販売している。大妻嵐山中・高とのコラボ御城印は2023年から今年で3回目。若者にも地域の歴史に関心を持ってもらおうと、地元の同校に協力してもらっている。
御城印では、「菅谷館跡」という題字を書道部員が、題字の背景のデザインを美術部員が担当。今回は書道部員4人、美術部員2人が作品を提供している。6人の絵と書を組み合わせ、背景画がないものも含めて12種類の御城印を作成し、4期に分けて販売する。
着物の柄を思わせる和風のデザインや、楷書や草書など字体もさまざま。美術部員の中村開耶さん(高3)は、騎乗の重忠を描いた。重忠像は馬を背負った姿が有名だが、あえて後ろ姿。浮世絵を参考に、重忠のりりしさがにじみ出るようにしたという。書道部員の鈴木沙夜さん(高3)は、昨年に続き2回目の参加。行書で、文字の丸みや太さを意識して書いた。優しく力強い筆致は重忠を連想させる。
完成した御城印を見て鈴木さんは「これから多くの人の手に渡ると思うと、うれしい気持ち。頑張って書いてよかった」と喜ぶ。中村さんも「嵐山町は重忠公のほかにも歴史を感じさせるものがたくさんある。御城印をきっかけに町の魅力を知ってほしい」と話していた。
御城印はA6サイズで、1枚200円。同館受付で販売する。問い合わせは、同館(電話0493・62・5896)へ。










