天皇陛下、全国植樹祭で来県 入間の茶畑など訪問…茶葉を手に熱心に質問、昼食時には狭山茶を試飲 緑化活動に貢献した人たちとも懇談、子どもらとの交流も
秩父市と小鹿野町にまたがる秩父ミューズパークで25日に開催される「第75回全国植樹祭」に合わせ、天皇陛下が24日に入間市を訪れた。県茶業研究所で狭山茶の茶畑などを視察。県立入間わかくさ高等特別支援学校で食品衛生や接客を学ぶ生徒と交流された。熊谷市のホテル・ヘリテイジに移動後は、緑化運動をテーマにしたポスターコンクールの入賞作品を鑑賞し、緑化活動に貢献した人たちとも懇談した。皇后さまは体調不良で、訪問は取りやめになった。
陛下は同研究所で山内隆所長や高橋淳茶業技術研究担当部長から施設や研究について説明を受け、狭山茶の茶畑も視察。茶葉も手に取りながら、「近年の暑さはどうですか」「狭山茶の流通は」などと熱心に質問し、昼食時には狭山茶の「おくはるか」や「ゆめわかば」なども試飲した。
茶畑を案内した山内所長は「茶畑で『美しい景色ですね』と言われ、大変うれしかった」と笑顔。研究や香りなどについて説明し、陛下から「非常に研究が発展していますね」と声をかけられたという高橋部長は「埼玉県にいろいろな品種があることを伝えられた」と声を弾ませた。
同校では遠藤智久校長に加え、職業学科農園芸コース3年の蓜島大登(ひろと)さん、同科食品衛生コース3年の柴下大叶(はると)さん、同科接客サービスコース3年の福島七翔(ななと)さんと木村愛菜さんから各コースの説明を受けた。接客も披露した木村さんは「将来は接客の仕事に就きたい」と語った。
同ホテルでは大野元裕知事や国土緑化推進機構の浜田純一理事長の案内で、国土緑化運動・育樹運動ポスター原画コンクールの入賞作品を見学。作者に「描くのは大変でしたか」「絵を描くのは好きですか」などと聞かれた。緑化功労者とも懇談し、「健康に留意し、活動を続けて」などと励ましの言葉をかけられた。
植樹祭が県内で開催されるのは1959年に寄居町の金尾山で実施された第10回大会以来で66年ぶりとなる。25日には植樹祭の式典で陛下があいさつするほか、秩父市の秩父神社に足を運び、日本三大曳山(ひきやま)祭として知られる「秩父夜祭」の山車や伝統芸能「小鹿野子ども歌舞伎」を見学する。










