千葉県内で発生した特殊詐欺事件に関与したとして、これまでに埼玉県などの不良グループのメンバーらが逮捕された事件で、県警組織犯罪対策（組対）3課と所沢署は14日までに、詐欺の疑いで、いずれも東京都江戸川区、無職の男（20）と大学生の男（18）を逮捕した。

　2人は同区の不良グループのメンバーで、埼玉や群馬県の別グループと共に組織的な犯行に及んでいたとみられ、県警は匿名・流動（匿流）型犯罪グループとして組織の全容解明や共犯者の捜査を進めている。

　逮捕容疑は氏名不詳の者と共謀して、昨年7月23日ごろから数回にわたり、千葉市中央区の女性＝当時（88）＝方に次男を名乗り「荷物をなくした」「取引会社の書類が入っていて、情報が流出した。弁償しないといけない」などと電話をかけ、同日午後1時半ごろ、被害女性方付近の路上で現金100万円をだまし取った疑い。2人のうち1人は容疑を認め、もう1人は否認しているという。

　同課によると、この事件ではこれまでに、三つのグループから6人が逮捕されており、今回の2人で計8人に上った。その後、押収したスマートフォンなどの精査で2人が浮上。20歳の男は指示役で、18歳の男は受け子が詐取した被害金の回収役だった。