三郷市中央5丁目の市道で14日、下校中の小学生4人がけがを負ったひき逃げ事件で、事故を起こした車に乗っていた男性2人のうち、同乗者とみられる男性は中国籍で、県警が15日に任意で事情を聴いていたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。運転手の男性の所在は分かっておらず、県警が行方を捜査している。

　県警は15日、三郷市内の戸建て住宅の駐車場で逃走したスポーツタイプ多目的車（SUV）を発見、押収した。この住宅に住んでいる複数の外国籍男性からも話を聴いているという。捜査関係者によると、逃走車両の所有者は中国籍で、連絡が取れていない。

　事故は14日午後4時すぎに発生。吉川署などよると、車は下校中の10人ほどの小学生の列に衝突。小学6年生の男児（11）4人がけがを負い、1人は右足の甲を剥離骨折する重傷だった。救急搬送されたが、いずれも会話ができる状態で命に別条はない。

　現場はつくばエクスプレス三郷中央駅から北に約1キロの住宅街。歩道がない交差点付近の道路で、目撃情報から車両は越谷市方面から千葉県松戸市方面へ進行中に小学生らに衝突し、その後逃走した。

■住宅で車を発見　「早く捕まえて」

　三郷市内で14日、下校中の小学生がひき逃げされた事件。翌日の15日、逃走したスポーツタイプ多目的車（SUV）が三郷市内の住宅で見つかり、同日夜にレッカー車によって運ばれた。車の右前部には傷が残っており、県警は事故との関連を調べている。

　車が見つかった住宅に住む男性によると、住宅は会社の寮として使われ、5人ほどが暮らしている。事件当日の朝、普段は止まっていないSUVが止まっていることに気付いたという。

　近所に住む男性（66）は、寮に複数の外国人が住んでいると聞いたことがあるという。先月には家の前を通るSUVを見ていた。「家の近くでこのような事件があったのはびっくり。子どもがけがしてかわいそうで、早く捕まってほしい」と話していた。