意識不明…生後6カ月の女児、乗っていた車が衝突 緩やかなカーブ、夫が運転中に事故 後部座席にいた妻、女児を腕に抱いていた 夫は足骨折、妻も頭負傷 車にチャイルドシートなし
川口市安行西立野の県道161号線で17日にワゴン車とトラックが衝突し、意識不明となった生後6カ月の女児を含む4人が救急搬送された事故で、県警はワゴン車を大学教員の男性(36)が運転し、後部座席に中国籍の妻(36)と娘の女児が乗っていたと発表した。武南署はワゴン車が何らかの原因で対向車線にはみ出し、トラックと衝突したとみて、任意で事情を聴く方針。
同署によると、事故で男性は右足を骨折。後部座席にいた妻と、妻が腕に抱いていた女児は頭部を負傷した。男性と妻、トラック運転手の男性は救急搬送されたが意識はあるという。ワゴン車は父親名義ではなく、チャイルドシートはなかった。
同署は引き続き、事故原因や詳しい経緯を調べている。
■対向車線にはみ出し、トラックと衝突か(以下、初報記事)
17日午前10時10分ごろ、川口市安行西立野の県道で、「車とトラックの事故が起きた」と目撃した男性から119番があった。武南署などによると、生後6カ月の女児と30代の両親が乗ったワゴン車と、20代の男性1人が乗った3トントラックが衝突した。消防によると女児は意識不明で、ほか3人と共に救急搬送された。女児以外の3人は搬送時意識があったという。
同署によると、現場は片側1車線の緩やかなカーブ。ワゴン車が何らかの原因で対向車線にはみ出し、トラックと衝突したとみて、署で事故原因を調べている。2台とも右前部が大破していた。車内にチャイルドシートは確認できなかったとしている。
現場は埼玉高速鉄道戸塚安行駅から南東に約400メートルの住宅街。
■2台ドア開かず 大事故に「怖い」
現場付近の工場で作業をしていた50代男性は「大きな音で事故に気付いた。トラック運転手が『痛い、助けてくれ』と言っていたが、2台ともドアが開かなかった」と事故直後を振り返った。ワゴン車の男性は、助けを求める声がだんだんと弱々しくなり、「女性は放心状態だったが、『赤ちゃんは大丈夫か』と声をかけると、われに返って必死で名前を呼んでいた」と痛ましそうに話した。
事故現場では捜査員が2台の車両の位置関係などを調べていた。毎日通学のため現場を通るという男子高校生は「大きな事故を見るのは初めて。子どもが巻き込まれたと聞いて、怖いと思った」と話していた。










