「毀誉褒貶(きよほうへん)は他人にあり、出処進退はわれにある」。西松建設の違法献金事件で、民主党の小沢一郎代表の資金管理団体の収支報告書に虚偽記載したとして、公設第一秘書が起訴されたのを受けて、小沢代表が開いた会見を聞いて、勝海舟が言ったとされる言葉を思い出した▼小沢代表は「政権交代に向け頑張りたい」と続投を表明する一方、「私が代表を続けることがプラスかマイナスか、それは私にも判断することはできない。すべて国民の受け取り方次第だ」と述べた▼事件は、政治資金規正法で政党側以外への企業献金を禁じているにもかかわらず、西松建設からの献金と知りながら、政治団体から寄付を受けたように装って虚偽の記載をしたとされる。国策捜査の疑念は付きまとう。だが、問われているのは便宜を想定した西松側から長年にわたり献金を受けていたことだろう▼小沢代表は「政治団体からの寄付だから資金管理団体で受領した。寄付の原資がどのように作られていたか知るすべがない」と釈明した▼しかし、国民は納得していないようだ。起訴後に実施した共同通信の世論調査で、「小沢代表は辞任すべき」との回答は66・6%で、「続投」の28・9%を大幅に上回った(27日付本紙)▼このままでは独善で終わりはしないか。小沢代表には「国民の受け取り方」に立って進退を決めてほしい。
− 2009年3月31日付本紙