2018年7月23日(月)

<南埼玉大会>浦和学院が優勝 2回に豪快3ランで打線開眼させた主将・蛭間、支えたコーチらに感謝

2回表浦和学院2死一、二塁、蛭間が右翼スタンドへ3ランを放つ。捕手高橋

 (南埼玉大会決勝 23日・県営大宮)

 浦和学院が19安打、17得点で川口に圧勝した。5年前にチームがマークした16得点の決勝得点記録を塗り替えた。

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 2―2の二回、蛭間が右越え3ランを放つなど、打者一巡の長短5安打の猛攻で一挙5得点。試合の流れを決めた。川口の先発岩城の甘く入った球を見逃さず、鋭く振り抜いた。その後も攻撃の手綱は緩めず、終盤にも計9得点。

 先発渡辺は八回途中8安打5失点。制球が安定せず、イニングによって調子の波があった。ただ、最高球速146キロをマークするなど、ポテンシャルの高さは示した。

 川口は先発岩城が二回途中7失点で降板。強打を警戒し四球を出して苦しくなったところを痛打された。打線は一回に佐藤の左前適時打で一時は同点に追い付くなど粘りを見せた。特に上位打線は渡辺の速球に振り負けなかった。

■豪快3ラン/主将・蛭間

 思いを乗せた低い弾道のライナーがぐんぐん伸びた―。

 3―2の二回2死。走者を2人置き、打席には浦和学院の蛭間。強打の象徴である不動の3番打者の頭に「本塁打」の3文字はない。「とにかく野手の間に強い打球を打つことだけ」。5球目、内角を突いた直球がシュート回転して真ん中へ。この絶好球を見逃すはずはない。「打った瞬間、『いったな』と思いました」。放たれた打球は右翼スタンドに突き刺さる3ラン。序盤で決めた。

 「自分を厳しい環境に置き、野球人としても人としても成長したい」。群馬から埼玉にやってきた理由だ。1年から主砲を担い、新チームになり主将に。「責任感が強く、プレーでも声でも引っ張れる」(三浦コーチ)選手だ。だが、その半面、周りのことを最優先に、自身を追い込みすぎてしまうところがあった。

 「自分、マイナス思考なんです」。そんな蛭間を特に気に掛けてきたのが森監督の長男の大コーチ。春季大会以降、2人は寮の同部屋で過ごした。大学で心理学を学ぶ大コーチは「彼をポジティブなメンタルにするのが僕の使命」と背中を押し続けた。今大会準決勝前夜にも「とにかく力むな。楽しまなきゃ損だぞ」。

 この日の二回に飛び出した今大会初アーチ。一番喜んでいたのは「あの一発はでかかった。よかった」と大コーチ。蛭間も「本当に、支えてもらいましたから」と笑顔でタッチを交わした。「考えず、力まず、息を吐くだけ」。高校通算27本目は、まさに理想の一発だった。

 腰を痛めて戦列を離れていた時に支えてくれた仲間たちにも思いを込める。「チームがまとまらず、つらかったこともあった。でも、最後はみんなが一つになってくれました」。名門野球部を背負う主将。感謝の夏は甲子園へと続く。

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