WEB埼玉

2006年7月13日(木)

 

162校、熱闘の夏到来
高校野球埼玉大会開幕

 
真剣な表情で整列する、参加162校の選手たち

 第88回全国高校野球選手権埼玉大会は12日、県営大宮球場で開会式が行われ、18日間の熱戦が開幕した。162校が威風堂々と入場行進した後、昨年優勝の春日部共栄の山口将司主将が優勝旗を返還。大宮西の初塩拓也主将が高らかに選手宣誓した。開会式直後の開幕試合は不動岡が三郷に圧勝した。決勝は29日、同球場で正午にプレーボール。優勝校が甲子園(8月6日から15日間)に出場する。

 入場行進を終え、扇状に並んだ出場校の左端から、春日部共栄の山口主将が小走りで深紅の優勝旗を抱えながら走る。

 その間、土壇場の九回二死から3点差をひっくり返した昨年の決勝が、走馬灯のようによみがえってきた。山口主将は優勝旗を手渡した後、「決勝の日に、これをもう一度自分の手で握り締めたい」とあらためて思ったそうだ。

 しかし、その思いを抱いているのは彼一人だけではない、今大会に参加する162校3045人全員が優勝旗を奪取し、あこがれの甲子園出場を夢見ている。

昨年優勝の春日部共栄を先頭に、選手たちの元気よい行進が始まった

 ことしは上位4シードに鷲宮、春日部東(以上A)、所沢商(B)の公立3校が占めた。私立は東農大三だけ。ここ20年で3度目の出来事だ。

 昨年こそ4強は私立勢が独占したが、2001年の春日部東、02年の坂戸西、04年の所沢商と最近5大会中3大会は公立勢が決勝へ進んでいる。いずれも準優勝だったが、増渕竜義という大会屈指の剛腕を擁する鷲宮には町の期待も背負って、1998年の滑川以来、8年ぶりの公立勢の甲子園出場の夢が膨らむ。

 だが増渕は足元を見つめている。「次のことは考えない。初戦に勝たないと次に進めない。初戦に全力を尽くす」。2年前、第2シードで臨みながら初戦敗退した苦い経験から得た教訓。エースは目の前の相手しか見ていない。

 鷲宮に立ちはだかる私立勢。前回王者の春日部共栄の本多利治監督は「春に増渕君と対戦していてよかった。いきなり対決したら打てない」。浦和学院の森士監督は沈黙を保つ。大会前に目立たない年の浦和学院は不気味だ。増渕と双へきをなす昨年準優勝投手の埼玉栄・木村文和は「優勝の自信はある」ときっぱり。

 「一球にすべての熱い気持ちを込める」と選手宣誓の初塩主将。一球入魂。結局は勝ちたい気持ちがどこよりも強かったチームが、夢をつかむことができるのだろう。

 この日、県営大宮球場には球児たちの晴れ舞台を一目見ようと多くの観客が駆け付けた。その熱気も高校野球には欠かせない。白球を追う子どもたちの頑張りを、ことしも優しく見守り続ける。

 
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