WEB埼玉

2005年7月24日(日)
 

所沢商、リベンジの思い届かず
高校野球埼玉大会

 

浦和学院 7―1 所沢商

 戦評…浦和学院が12安打で7得点し、所沢商の左腕古戎を攻略した。

 1点を追う浦和学院は三回、一死二、三塁から渡部の2点二塁打と、都築の右前打で3点を奪い逆転。古戎の甘い球を見逃さず、4―1の六回には二死から3連打で2点を追加し大勢を決めた。

 村尾は一回に先制を許したが、その後は粘り強くピンチをしのいだ。所沢商は古戎の不調が想定外。一回に先制した打線も、その後四回まで毎回得点圏に走者を送ったが、一本が出ず流れを失った。

先制許すも冷静な投球

 〇浦和学院 先制点を許したものの、右腕村尾が二回以降をピシャリと抑えた。「初球を振ってくるのが分かっていたのに、まだまだコントロールが定まらなかった」と汗をぬぐった。

 ピンチでも慌てないマウンド度胸。冷静さを失わない投球が勝利に結び付いた。先制点を奪われた後の二、四回が象徴的。

 いずれも二死で迎えた打者はこの日、「一番警戒していた」という1番小峰。得点圏に走者を置いていたが、一塁が空いていたため、無理に勝負をせず四球を与えた。後続をスライダーを駆使してきっちり断った。

 逆転した後の四回以降は低めにボールを集めて三塁を踏ませなかった。「次も自分が投げるつもりでいく」と力強かった。

打にリズム 中盤一気
好投手攻略で王者、波に

 4回戦の坂戸西戦の苦戦を受けて、相手はリベンジに燃える所沢商。王者危うし? 答えは、やっぱり浦和学院は強かった。

 坂戸西戦同様、一回に先制された。しかし、選手たちに焦りがなかったのも前回と同じ。森監督は「この前は3点取られても、何とか逆転できた。1点ならだいぶ楽。選手たちも動じていなかった」と心配はしていなかった。

 所沢商の左腕エース古戎に襲い掛かったのは三回。2四球と相手にもらった好機で、3番渡部が古戎得意のカーブをジャストミートし逆転の2点二塁打。都築も続いてこの回3点を奪い流れを取り戻した。五―七回には8安打を集中させ、一気に試合を決めた。

 古戎は打ちあぐんだ坂戸西の左腕丸山と同タイプ。丸山に無安打に抑えられた渡部はこの日3安打3打点の活躍を見せ「前の試合は体が開いてしまったので修正した。反省を生かせた」。

 この言葉は選手たちがそれぞれ口にした言葉と一致する。チームとして課題を克服した結果が快勝につながった。

 好投手を攻略し12安打7得点。森監督も手応えをつかみ始めている。「打線が線になってリズムが出てきた。凡打の質も良くなったし、攻撃が積極的になってきた。これからです」

 ウラガクが乗ってきた。

挑んだ壁、またも崩せず

 「絶対ウラガクに勝てよ」。試合前夜、所沢商のエース古戎の携帯電話にメールが届いた。昨夏の決勝で浦和学院に敗れた時の主将米田からだった。

 ナインは先輩の悔しさを胸に強敵に挑んだが、またもはね返された。昨夏も出場した小峰と仲は「ウラガクの壁は厚かった。でも自分たちの力は出し切った」と口をそろえた。

 一回に2安打で先制点を奪い、主導権を握った。悔やまれるのは三回。好調だった古戎が「力んでしまった。リズムが乱れた」と突然の乱調。

 9番、1番に連続四球を与えると、犠打の後、3番渡部に左中間に運ばれ逆転を許した。さらにボークもあり、この回3失点。福地監督は「球は走っていたのに…。三回の二つの四球が返す返すも残念」と悔しがった。

 試合後、福地監督は泣き崩れるナインに話し掛けた。「みんなが残したものは確実に伝統になっていくから」。先輩たちから受け継がれた悔しさのたすき。いつか必ず、喜びのゴールが来る。

2年生捕手「来年こそ…」

 ●所沢商 8番河野が4打数3安打を放つも、チームは敗れ涙をのんだ。九回の攻撃に先頭打者として打席に立つが三塁ゴロ。「最終回に塁に出られなかったのは自分のバッティングが良くなかったから」と悔やんだ。

 2年生ながら昨秋から3年生のエース古戎とバッテリーを組んだ。古戎は三回、2連続四球をきっかけに3点を奪われ逆転された。「古戎さんの調子は悪くなかった。四球で動揺して集中力が切れてしまったのだと思う。もう少し間を取れば良かった」と言う。

 「来年はたくさん練習して必ずリベンジする。絶対甲子園に行く」。2年生捕手は目を真っ赤にして誓っていた。

 
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