WEB埼玉

2005年7月22日(金)
 

互いの成長実感
岡崎主将(坂戸西)・今成主将(浦和学院)
高校野球埼玉大会

 

 「甲子園に行けよ」「分かった、ありがとう」―。全国高校野球選手権埼玉大会が行われた二十一日、県営大宮球場では県立坂戸西高校が浦和学院高校と大接戦の末、3―4で敗れた。優勝候補相手に健闘した坂戸西の岡崎翔主将(18)と、浦和学院の今成亮太主将(17)は、小学生時代に少年野球でバッテリーを組んだ仲。今ではチームの要の捕手とポジションも一緒だ。試合が終わるとお互い抱き合い健闘をたたえあった。

試合後、健闘をたたえ合う浦和学院・今成亮太(右)と坂戸西・岡崎翔の両主将=21日、県営大宮球場

 「夏には対戦しよう」。昨年末、富士見市内の公園のベンチに座り、二人は語り合った。高校入学以来、久しぶりの再会。自宅は二百メートルしか離れていない。一年の時からレギュラーの両選手は、春、秋の県大会を含めてこれまで対戦したことはなかった。主将で臨む三年生最後の大会で、その約束は実現した。

 試合は一回にいきなり坂戸西が3点を先制した。「立ち上がりが勝負と思っていた」と岡崎選手。「一回は本当に苦しかった」と今成選手。だが、浦和学院は五回に同点に追い付くと、七回に勝ち越した。

 試合中に顔を合わせるのはどちらかが打席に立った時。二日前に岡崎選手が今成選手に「お互い頑張ろう」とメールを送信。第1打席が四球だった今成選手は、第2打席で「勝負しろよ」と岡崎選手に声を掛けた。

 投手のリードではお互い全く負けていなかった。「少しでも弱気になったら打たれる。大胆に内角を攻めた」と岡崎捕手。今成捕手も二回以降は坂戸西打線を無得点に抑えた。

 二人は富士見市立水谷小時代に少年野球「水谷フェニックス」でバッテリーを組んでいた。この時は今成選手が投手、岡崎選手は今と同じ捕手。ともに富士見本郷中に進学したが部活動は別々に。シニアを選択した今成選手は捕手に転向した。

 中学三年の時、岡崎選手は坂戸西と浦和学院が決勝で対戦するのを、この日と同じ県営大宮球場で見学した。「県立高校にもかかわらず、私学に向かっていくチームがいい」。複数の高校の誘いを断り、坂戸西に進学を決めた。

 別の高校に進んだ今でも「しょうくん」「りょうた」と呼び合う仲だが、お互い練習が忙しく、顔を合わせる機会はほとんどない。

 一緒にプレーをするのは久しぶり。「狙い球を絞らせないよう配球を工夫していた」と今成捕手。「小学校からずば抜けてうまかったが、さらにレベルが上がっていた」と岡崎捕手。野球を通してお互いの成長を実感していた。

 「浦和学院を倒して甲子園に行きたかった。悔しいがチームは全力を出した」と岡崎主将。「甲子園で全国制覇を果たしてほしい」と友人でありライバルでもある今成選手に夢を託す。今成主将は「岡崎選手の分まで頑張る」と誓った。

 
WEB埼玉ホームへ
 

ニュースの詳細は埼玉新聞でどうぞ。購読申し込みはこちら
フリーダイヤル 0120-633-888

saitama-np.co.jpの記事・写真の無断転載を禁じます。
日本の著作権法並びに 国際条約により保護されています。
Copyright 2005 The SaitamaShimbun