WEB埼玉

2005年7月22日(金)
 

入院中のエースに朗報
久喜北陽―西武台
高校野球埼玉大会

 

 戦評…久喜北陽は一回、上原、岡田の適時打などで3点を先制。六回には川崎の3点二塁打などで5点を加えた。西武台は終盤の好機を併殺などでつぶした。

主砲が試合決める二塁打

 ○久喜北陽 入院中のエース溝口に捧げるベスト16入りとなった。

 17日の3回戦、シード春日部東を破った試合中に溝口は右腕を疲労骨折し、病院に運ばれた。

 この日は背番号1をベンチに掲げて臨んだ一戦だった。3―0から徐々に詰め寄られ1点差。六回には一死満塁のピンチを何とかしのいだ。その裏の攻撃前、主将の金子祐が「1点差じゃ足りない。溝口のためにもっと打とう」とチームに気合を入れた。

 それに応えたのが、1年から溝口とバッテリーを組んでいる主砲川崎。「溝口が痛みをこらえているのを見て、自分も頑張らないといけないと思った」と、一死満塁から走者一掃の二塁打を放ち、大勢を決めた。

 溝口が病院に運ばれた当日、3年生有志で見舞いに訪れた。ベッドで寝ていたエースの脇で「次、絶対勝つから」と勝利を誓った。その言葉は確かに届いていた。

 選手たちの固く結ばれた友情を見つめる赤坂監督は「次の試合もとにかく一生懸命やって、3年間の練習の成果を発揮したい」と抱負を語る。5回戦、エースがベンチに帰ってくるかもしれない。次は全員で初の8強という勲章を勝ち取る。

笑顔を忘れず「悔いはなし」

 ●西武台 1番榎本が気迫でチーム唯一の2打点を挙げた。「絶対点を取ってやろうと思って打席に立ったが、チームが負けてしまって…」と言葉が続かなかった。

 先制された直後の二回、二死一、三塁で打席に立った。「早いカウントから自分で決めてやろう」と積極的に、外角に来たスライダーを右前適時打。四回も二死一、二塁で、再び外角のスライダーを中前に返し、追い上げムードをつくった。

 五回まで1点差のゲームを展開したが、14残塁と拙攻が目立ち2点を返すのが精いっぱい。久喜北陽の投手陣の前に凡打の山で、主将の橋本も「もう1点取れれば流れを変えられたのに」と悔やんだ。

 ただ、ナインはピンチでも笑顔を忘れなかった。六回に5失点した後も、粘り強く戦った。完投した上島は「思い切り投げられたので、悔いはない」と満足していた。

 
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