WEB埼玉

2005年7月10日(日)
 

今年も“一番短い夏”
実戦160試合 経験生かせず
桶川西

 
本庄東−桶川西 3回表桶川西2死二、三塁、高田が本盗を試みるがタッチアウト。捕手小野

 2年連続で開幕試合に登場した桶川西だったが、逆転負けを喫し、出場164校中、今回も一番最初に「夏」が終わった。

 黒須監督は「中盤以降、攻撃からリズムをつくり切れなかった」と残念がる。出塁したら積極的に機動力を使うのが桶川西の野球。各自の判断力を養うために、この1年で公式戦を含め160試合をこなして夏に備えてきた。本庄東を上回る10安打を放ちチャンスは十分あったが、ちぐはぐな攻撃で勝機を失った。

 一回、二死二塁から坂田の左前適時打で先制。二回には二死一、三塁から重盗を仕掛け2点目を挙げるなど、前半は自分たちのリズムで試合を展開した。ところが四回に、四球と失策が絡んで3失点。1、2年生7人が先発するチームに焦りが生まれ、その後、攻撃がちぐはぐに。

 出塁しても不用意な走塁から、再三の好機をつぶしてしまった。好走と暴走は紙一重。七回一死二塁で三盗を試み、けん制死した二塁走者の2年生・藤代は、「早く追い付きたい思いから、我慢できずに走ってしまった」と肩を落とした。

 自滅と言われても仕方ない敗戦だが、持ち味は存分に見せた戦いだった。主将の内藤は「悔しいけど、悔いはない」と胸を張る。初戦突破の夢はまたも後輩に託されるが、藤代は「この野球を貫き、来年こそ必ず勝つ」と決意を誓った。

本庄東−桶川西 4回裏本庄東2死満塁、小野が逆転の走者一掃タイムリーを放つ

流れも度したビッグプレー
ここ一番でプラス思考

 本庄東が開幕戦で2年ぶりの夏の勝利をつかんだ。ここ一番の守備力で、機動力で流れをつかもうとする相手を1点差でかわした。

 田中監督は試合前、「とにかくしっかり守って攻撃につなげたい。試合展開の予想はつかないが、ひとつのプレーで流れが変わってくる」と予想していた。

 2点ビハインドで迎えた三回。予感は的中する。無死一、二塁で相手打者は左の2番瀬谷。三塁手高橋の左を鋭い打球が襲う。高橋は横っ飛びで好捕して素早く一塁に転送。このワンプレーでチームもリズムをつかむ。抜けていたら3点差。まさに勝利を呼び込むビッグプレー。

 エース畠山は「集中できずにいたが、立ち直った。はじけるものがあった」とこの瞬間に、開幕戦の堅さから解放された。捕手の小野も、「ベンチの雰囲気が変わった」と分岐点に挙げた。

本庄東−桶川西 7回表桶川西2死、大熊(左)がけん制に挟まれる。タッチは本庄東の一塁手池口

 直後の四回には小野が満塁から、走者一掃の適時二塁打を放って逆転。バッテリーも桶川西の走塁にも惑わされることなく、ボールを長く持つ余裕が生まれて相手の走塁ミスを誘った。

 2月からイメージトレーニングを取り入れている。田中監督は「自信のない選手が多く、プラス思考にするためにやっている」。試合でつかんだ勝つイメージ。この感触を持ち続けることが次につながる。

悔やみきれない4回

 ●桶川西 エース高田がまたも開幕戦で敗れた。悔やみきれないのは四回の3失点。二死から中前打を浴び、けん制悪送球からリズムを崩した。その後連続四球で満塁。「焦ってフォームが分からなくなった。球離れが早くなった」。冷静さを欠いてしまったエースのスライダーが高めに浮き、逆転の3点二塁打を許した。

 昨夏も先発し、5回を投げ1失点の好投だったが敗退。ことしは9奪三振で完投と粘りをみせたが、またも勝利には届かなかった。高田は「いいピッチングでも負けたら意味がない」と責任を感じていた。

特訓続けた親子鷹
成果は逆転二塁打

 ○本庄東 2点を追う四回二死満塁、真ん中低めのスライダーを強振すると、打球は左翼手の頭上を越えた。8番小野が走者一掃の逆転二塁打。「客席が沸いたので、初めて抜けたと分かった」。決勝打を放ったヒーローは、塁上で何度もガッツポーズをつくった。

 春は5番に座ったが、打撃が不調で、打順は下位になった。父哲也さんと週3日、バッティングセンターで特訓したという。「スライダーは得意でないけれど、体が動いた」と反応した。まだ2年生。「少しでも長く、先輩と一緒に野球がしたい」と活躍を誓った。

 
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