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球児たちの決断〜野球留学について考える
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5. 課題は選手の流出 |
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野球留学には勝利至上主義という側面だけでなく、さまざまな長所もある。理解を示す指導者はもちろんいる。 私立高校のある指導者は「神奈川ではノンプロ上がりの指導者たちがシニアやボーイズリーグを教えていてレベルが高いが、埼玉はまだまだ細かい野球を好まない。レベルの高い地域の選手が一人いるだけで、相手地域の野球が分かるから名前負けしないし、いろんな選手が交ざり合って一つの形が出来上がることもある」と県外の野球を学ぶ利点を挙げた。 地域によっては、進学先で県立志向が強かったり、経済的な理由などから私学が敬遠される場合もある。私立には、地元選手だけでチームを構成するのが難しいケースもあり、それぞれ学校の特色があっていいのではないかという。 「学校や監督、コーチ、設備など魅力があるところに人が集まるのは仕方ない。勝つために選手を集めるのとはまた違うと思う」と野球留学の流れを肯定的にとらえている。 だが、公立高校は特待生の制度を持たず、寮などの設備もない。一家転住という形を除けば、県外の選手を受け入れるのは実現不可能に近い。むしろ、公立高校のある監督は「選手の流出は自分たちの責任でもある。食い止めるために魅力的なチームづくりをしなければいけない」と足元を見直す。 今春の選抜大会では、出身地以外の登録選手が約半数を数えるチームもあった。県外からの選手が大部分を占めるチームはなかなか応援しにくいといった声や、不適切な勧誘などが行われているなどの問題はある。しかし就学の自由などから、現在の流れをひとくくりにして規制をするのは難しいだろう。 野球留学で選手の技術や精神的な自立、地域交流によるレベルアップが図られたことは事実だ。それより公平性などの視点を考えつつ、県外や地域外への選手の流出を食い止めるにはどうしたらいいのか。その方法論を模索していくことが必要で、腰を据えて検討する最重要課題となる。 野球部が野球教室やボランティアなどを通じて地域とかかわっていく動きも各地にある。今求められているのは、地域に支えられるこうした魅力ある野球部を私立、公立問わずにつくっていくことだ。 =おわり= (2005年6月29日掲載) |
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