この夏注目の8人

7. 三拍子そろった大黒柱
坂戸西 岡崎翔

     

攻守と精神面でチームを率いる岡崎翔

 身長180センチ、体重80キロの均整が取れた体格。がっしりした腕が振り抜くバットから、ひときわ鋭い打球が放たれる。4番打者は頼れる主将でもある。

 兄・遼(大東大)も4年前に坂戸西で主将を務め、打者として注目を浴びた。2人を指導した熊沢監督が太鼓判を押す。「兄みたいな長距離砲ではないが、三拍子そろうのが魅力」

 富士見本郷中では県大会に出場できなかったが、3年生になると強豪私学から誘われた。本人も「兄と比べられるのは嫌」と坂戸西は対象外。だが、その2002年夏、坂戸西の戦いに心動かされた。第84回全国高校選手権埼玉大会で準優勝。「力を合わせ私学を倒したい」と雑草魂に火が付いた。

 三塁の定位置を1年生の春に確保。2年生の夏は遊撃を守った。最上級生が引退すると、中学時代と同じ捕手に復帰。遠投100メートルの強肩ばかりか、「タイプの違う投手の持ち味を引き出すのは面白い」と配球も開眼。熊沢監督は「球を受けるのに精いっぱいだったけれど、リードが成長してきた」と信頼する。

 1年生から主軸を任される打撃は非凡だ。右打席から左中間へ伸びる球筋は秀逸。熊沢監督は「中距離打者」と評するが、高校通算本塁打は25本に達した。さらに五十メートル6秒の俊足。伸びしろは計り知れない。

 勝ち進めば4回戦で当たる可能性が高い浦和学院の主将で、高校球界屈指の捕手・今成は少年野球チームで同僚だった。「今成の存在は励みになるし、戦うのが楽しみ。負けませんよ」。打倒ウラガクの先には、高校ナンバーワン捕手の座と甲子園の舞台が待っているはずだ。


Dシード 大宮東
下位まで幅ある攻撃力

 春は5試合で60得点を奪うなど、得点能力の高い打線がチームをけん引。投手陣も整い、一躍夏のダークホースに名乗りを上げた。

 打線は上位から下位までどこからでも得点できる。1番北沢と2番後藤はいずれも足があり、幅のある攻撃ができる。主軸には、選球眼のいい熊倉、勝負強い小薗井、広角打法の金子と長距離砲がそろう。下位打線にも薩美をはじめパンチ力のある打者が並ぶ。

 投手陣は、右の岡安から右横手の福田への継投が基本。岡安は最速125キロの直球に変化球を織り交ぜ、緩急で打ち取るタイプだ。


Dシード 上尾
土屋成長し投手に厚み

 昨秋は南部地区予選で敗退したが今春巻き返し、県大会でベスト16入り。4年ぶりに夏のシード権を獲得した。

 春季県大会後、右スリークオーターの土屋が急成長し、投手力に厚みが出てきた。土屋は直球と変化球を要所に配し打たせて取るタイプ。2番手には右横手の端名、本格派の熊野が控える。攻撃では中軸を担う主将の広津や1年生の越川の前に出塁したい。

 「守らずに自分たちの野球をしたい」と斎藤監督。ここ数年、元気のなかった名門が、今回は底力を示せるか。


(2005年7月6日掲載)

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