この夏注目の8人

6. 風格備わり真の4番に
大宮西 近藤亮介

     

チームの命運を握る4番の近藤亮介

 左打席に入った構えには、天性の打撃センスを感じさせるものがある。高校通算20本塁打。182センチ、80キロのスラッガーには圧倒的な風格が備わっている。

 1年秋から大宮西の4番を任された。「4番とは存在感があって結果を出せる打者。打たないとチームの士気が下がる」。この瞬間から、主砲の重圧と戦うことを運命づけられた。

 昨夏はそのプレッシャーをはねのけることができなかった。1点を追い掛ける西武文理との4回戦で、九回二死満塁の場面を迎える。一打出ればサヨナラ。ここで打席が回ってきた。

 結果は1―3からボールを見極めて同点となる四球を選ぶ。だが、喜ぶ仲間とは裏腹に心の中は複雑だった。「振って間を抜けていれば終わっていたのに、バットが出なかった」。チームは、延長十回、3時間26分を超える死闘の末に敗れた。

 悔しさから1キロのバットで毎日500スイング。一冬越えた4月12日の春季南部地区大会では、両翼が95メートルの川口市営球場で、場外まで届く130メートルの豪快な放物線を描く。「手応えはあったし、バットの角度も良かった」。昨夏以来の公式戦本塁打でチームを勝利に導いた。

 鈴木久幹監督は「これだけやったという自信がつけば、周りからの声も気にならなくなる。自信を持って踏み込めば、結果はおのずとついてくる」と信頼を込めて、この夏も4番の欄に名前を書き込む。

 挫折を乗り越えてこそ、真の4番。「どうあがいても最後の大会。おれがやらなきゃ」。昨年までは聞かれることのなかった言葉が口をついて出た。


Dシード 深谷商
一戦必勝で上位を狙う

 全国高校選手権に出場経験のある古豪が、昨秋、今春ともベスト16入り。今夏は8強の壁を破って34年ぶりの甲子園を目指す。

 典型的な守りのチームで、真塩、馬場が2枚看板。真塩は直球にスライダーやシュートなどを織り交ぜた丁寧な投球が身上で、馬場はキレのあるスライダーが武器。バックは内外野ともに鍛えられている。

 ただ攻撃力が低く、打線がつながるかが鍵を握るだろう。初戦(2回戦)から越谷西と対戦し厳しい戦いが予想されるが、一戦必勝で上位進出を狙う構えだ。


Dシード 春日部
バッテリー中心に堅守

 昨秋は県大会2回戦で敗れたものの、今春は好投手菊池を擁して5年ぶりに夏のシード権を獲得。バッテリーを中心とした守りの野球で上位を脅かす。

 エース右腕菊池は、最速135キロの直球にカーブを織り交ぜたテンポのいい投球が身上。捕手天野との息もぴったりで、守備にリズムを生み出している。2番手には小気味いい投球が持ち味の右の加藤が控える。

 打線は足のある1番金子をはじめ、中軸の小山、天野、射越などセンター中心のミート打法が徹底。4番天野は長打力もある。下位打線はつなぐ意識が高い。


(2005年7月5日掲載)

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