この夏注目の8人

5. 「ここぞ」の直球145キロ
立教新座 戸村健次

     

県内最速となる145キロの直球を投げる戸村健次

 まだあどけなさの残る17歳。色白で優しげな印象を受けるその顔からリーチの長い右腕をしならせて、県内最速145キロの直球を投げ込む。

 「普段は80パーセントの力で低めに抑えた投球を心掛けている。それでも接戦や終盤になると、絶対に打たれないという気持ちで気合が入る」

 中学時代に大きな実績があったわけではない。入部当初の目標も、「3年間やめないで頑張ろう」という平凡なものだった。だが、素質あふれる原石だったことは確かだ。石森一輝監督は「腕の振りはよかったし、切れのあるボールを投げていた。3年間けがをさせないように大事に育てた」と話す。

 集中力の高さと研究熱心なところが、現在につながっている。成績は学年でもトップクラス。投球フォームが固まらずに悩んだ時には、プロ野球選手の体の使い方を見て参考にした。自分と体型が似ている岩隈(楽天)の右足のけり足と左手の使い方を見習って体が開くのを抑えると、球速がアップした。

 「ここぞというところで、思い切った直球が決まるのはよく集中している時。フォームが固まらない時には連続写真を見て悪いところを見比べた。研究して良くなるのは楽しかった」

 食事と地道な筋力トレーニングで体重は62キロから75キロへ。毎冬の走り込みを重ねた成果も実り、球速は入学時よりも25キロ上がった。

 「とにかく一戦一戦勝つだけ」。メジャーリーグからも注目される原石が、甲子園を懸けた最後の戦いでさらに磨かれ、光り輝こうとしている。


Dシード 市川越
上向き打線で上位狙う

 初戦(2回戦)の本庄一戦から厳しい組み合わせの連続だが、近年にない高い攻撃力で上位進出を見据えている。

 長打力のある1番半田が打線を引っ張る。これを2番高橋良がつなぎ、那須、鈴木雅、引間の中軸でかえす。春以降、打線は上向きで得点力はアップ。レギュラーに左打者が5人そろうのも売りの一つだ。

 右腕エース高沢が中心だが、左の長谷部も経験十分。ともに打たせて取るタイプだけに、鍵を握る守備陣は高橋良、半田の二遊間と中堅・藤本のセンターラインが安定している。


Dシード 鴻巣
堅実で粘り強さが身上

 派手さはないが、守備から攻撃のリズムをつくり、堅実で粘り強い野球が身上。けが人もなく、チームの調整は順調だ。

 投手では春季大会から左腕長島が成長したのが心強い。スライダーのいい右の宮山とともに完投能力を備えている。2人の良さを引き出す捕手大塚のインサイドワークも見逃せない。2年生ばかりの内野陣は送球や連係プレーにやや不安を残す。

 1番大塚と4番栗原が、コンスタントに結果を残している。春は下位だった清水直が力をつけてきており、中軸を担いそうだ。


(2005年7月4日掲載)

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