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やってくる高校総体
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【8】競技力
地の利生かす活躍を |
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◇埼玉国体の財産 午後四時、ホッケーのスティックを手にした高校生が、自転車でやって来る。埼玉総体に出場する飯能南高の男子部員と、飯能高女子チームの選手たちだ。練習拠点は飯能阿須ホッケー場。人工芝と照明設備を備えた、国内でも珍しい専用フィールドだ。 二〇〇四年の埼玉国体から四年。長い年月を空けずに再びビッグイベントがあるため、運営手法など国体で培った、さまざまな財産を生かせる。競技施設もその一つだ。 ホッケーは四年前と同じく、この競技場など飯能市内で開催する。一九六七年にあった一巡目の埼玉国体も同市で行ったが専用競技場はなく、二度目の国体に備えて整備。飯能南高の鯨井暢監督は「拠点ができたことで、体制も整った」と力を込める。 再び国体会場になるのと前後して、市内の駿河台大や飯能美杉台中にホッケー部ができ、県協会のジュニア教室も始まった。成年女子の強化に貢献したHANNOは、北京五輪の女子日本代表に飯能高出の岡村育子選手ら三人を送り込む。同高の福地杏紀選手(三年)は「飯能西中の時に国体を応援に行ったのが、始めたきっかけ。身近に代表がいるので、私たちも頑張ろうと思える」と瞳が輝く。 ◇限られた強化費 だが、県内高校生の競技力に陰りが見える。県高校体育連盟(県高体連)の調べでは、冬季競技を含む高校総体などの優勝は、埼玉国体の翌〇五年度の33がピーク。昨年度は17に減った。8位以内の入賞も、〇五年度の152が最高で、昨年度は111。県高体連の柳川典昭理事長は「県が埼玉国体に向けて強化したことが、高校総体の好成績にもつながった。だが、高校総体は各校の努力に任せざるを得ない」と説明する。 都道府県対抗で争う国体は「チーム埼玉」として各校の有望選手を育てられる。高校総体は学校単位で日本一を競う大会。ある高校に強化費をつぎ込んでも、県大会で敗退すれば水の泡だ。さらに強化費も埼玉国体以降は減少。県予算などから主に国体強化を目的に使った競技力向上費は成年、少年の合計で二〇〇二年度の約四億二千六百万円を最高に、昨年度は約一億四千八百万円に落ち込んだ。 独自の強化費も限られる。〇六年度以降、「彩夏到来08総体育成支援事業」として県から県体育協会(県体協)を通じて強化費が支給。県高体連予算の分を合わせた総額は、本年度が約千二百万円。手厚い支援とは言えない。 ◇秘めた底力 それでもなお、埼玉の底力は全国有数だ。各校に散らばる有能な指導者を背景に公立、私立や地域を問わず県大会を突破し、代表校が一部強豪校に偏っていない。柳川理事長は「埼玉は学校の枠にとらわれず、協力し合う雰囲気もある」と言う。 さらに地の利。総合開会式で選手宣誓する岩槻商高女子弓道部の千葉なつき主将は「地元で戦うのが楽しみ」と特別な思いを抱く。武蔵越生高男子ソフトテニス部の松村正俊監督は「会場を知っているのは有利」と話す。「今季は力不足」といわれた競技も関東高校大会で好成績を残すなど、地元での“本番”に合わせて力を付けてきた。 県高体連は埼玉総体で、夏だけとしては最高の入賞150以上を目標にする。スポーツ王国埼玉を証明する舞台は、間もなく幕が開く。 =おわり= (2008.06.29付掲載) |
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