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やってくる高校総体
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【7】全競技の動画配信
民間力生かす新事業 |
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埼玉総体では目玉事業として二十九競技の全日程をインターネットを通じて全国に発信する動画配信事業が行われる。高校スポーツ最大の祭典でありながらテレビ放映の少ない高校総体を盛り上げようと、昨夏の佐賀総体で初めて導入され好評を得た。それを継続する形だが、約一億八千万円の県費を投じた佐賀に対し、埼玉は民間からの協賛金(広告料など)を募って実施するのがポイント。公費を使わず、無理なくどの開催地でも継続可能な手法として注目を集めている。 事業は、IT企業関係者らでつくるNPO法人「埼玉総体動画配信支援センター」(庄司周代表)と県が協定を結んで行う。カメラを持つのは、大会を支える「一人一役活動」の高校生たちだ。四人一組に分かれ、同支援センターの専門クルーのアドバイスを受けながら、それぞれの担当競技を撮影し、映像を配信サイト(http://www.kizunakatsudo.jp)で公開する。運営費となる協賛金は企業から募っているところだが、ここまでで「一億円弱」(庄司代表)を確保した。 配信は原則録画とし一日、二競技ほどのライブ配信を目指す。庄司代表は「録画といっても早ければ二時間以内。遅くても選手、監督が宿舎に戻る当日夜の七、八時ごろまでには、その日行った全競技を配信したい」と話す。 全競技をリアルタイムで配信した佐賀総体では延べ七百五十万件のアクセスがあった。県高校総体推進室では「佐賀よりも生中継は少ないが、録画を早く見られるようにしたり、配信する試合数を増やすなど中身を充実させたい。二十九競技にかかわる高校生の競技人口は全国で約百二十万人。潜在的ニーズは大きい」と言う。配信期間は来年三月まで。県は全国の高校約五千四百校に動画配信ポスターを配布するなどPR活動に努め、期間中、延べ約三千万件のアクセスを見込んでいる。 担当の高校生たちは五月から県内の高校総体予選に出向くなどして撮影研修に励んでいる。指導に当たる庄司代表は「みんなものすごく熱心。自分たちの手作り映像がネットを通して世界の人々に見てもらえる。そんな生徒さんたちの喜びが伝わってくる」と手応えを口にする。 全国高体連も今回の試みに注目しており、先月末の理事会で「動画配信推進プロジェクト」を発足させることを決定。「埼玉方式」を参考にしながらどの大会でも動画配信できる態勢を整える方針だ。 複数の競技を同時に観覧できるネットの多面性。ネットへと移行する企業広告。アマスポーツの運営、発展にも商業資本が欠かせない時代の中で、庄司代表は「高校総体には選手、保護者ら安定した視聴者がいる。今回の埼玉総体がスポーツメディアにとって分岐点になるかもしれない」と新たな流れを示唆した。 (2008.06.28付掲載) |
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