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彩夏の軌跡 埼玉高校総体を終えて
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【下】競技力 最高成績にも課題 |
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▼入賞150の目標達成 埼玉県勢は1535人の選手団で臨み、155の8位以内入賞を記録し、県高校体育連盟(県高体連)が掲げた入賞150の目標を達成した。総監督の柳川典昭県高体連理事長は「厳しいと思った時期もあったが、埼玉の力を見せてくれた」と評価する。 内訳は優勝が20、準優勝が21。3、4位は45で5―8位は69。過去最多の入賞は二〇〇五年の147。優勝数こそ最高だった同年の33に及ばないが、準優勝(18)と3、4位(39)、5―8位(57)で上回った。「開催県枠で出場機会が増えた点を生かせた」と同理事長。柔道の男子団体で大宮工が8強入りするなど、例年は学校総体で敗退となる第2代表が全国で通用すると証明した。 ▼埼玉栄勢が活躍をリード さまざまな競技で全国屈指の競技力を誇る埼玉栄。優勝した20種目のうち、埼玉栄勢が過半数の11を占めた。四つのタイトルを獲得した体操部監督でもある堀出一夫スポーツ文化振興部科長は「スポーツ推薦入学の充実や施設整備など、約5年前から特に力を入れてきた」と言う。 異なる部の選手が、互いの好成績に刺激されて相乗効果をもたらしてもいる。競泳の女子百メートル平泳ぎを1年生で制した杉崎可奈選手は「強い人がたくさんいるので、『自分もやってやろう』という気持ちになる」とうなずく。 埼玉栄とほかの県内ライバル校との関係も似ている。柳川理事長は「埼玉栄に引っ張られ、公立校なども健闘してくれた。これからも県内でしのぎを削る関係を続けてほしい」と期待。陸上では埼玉栄勢の優勝がなかった代わりに、男子百十メートル障害の大室秀樹選手(松山)ら、公立校の3人が日本一に輝いた。 ▼スポーツ文化の成熟へ 選手たちが異口同音に発した言葉がある。「地元だから勝ちたかった。地元の応援が力になった」と。史上最多の約72万人が観戦した埼玉総体は、各会場で埼玉代表に大声援が送られた。〇五年高校総体で好成績を挙げられたのは、前年の埼玉国体に向け県を挙げて育てた選手が多く残ったため。強化予算が激減した中で最高成績を残せたのは、県民の理解とサポートもあったからだろう。 「スポーツ王国」埼玉の底力を示したが、環境には弱さもある。例えば北京五輪日本代表の星奈津美選手(春日部共栄)を輩出した競泳。県内には年間を通して練習できる50メートルの屋内プールがない。八月上旬には会場の川口青木町公園プールが使用できず、秋田での合宿を強いられた。県高体連水泳専門部の細貝孝樹強化委員長(埼玉栄監督)は「強化費をもらっても有効に使えない」と嘆く。 「高校の取り組みだけでは限界がある。今回の盛り上がりを契機に、底辺が拡大してくれれば」と堀出科長。埼玉総体が成功といえるか否かは、埼玉スポーツ文化の成熟に懸かっている。 (2008.08.24付掲載) |
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